エディオンピースウイング広島 写真:Getty Images

 今季から「エディオンピースウイング広島」をホームスタジアムとして使用しているサンフレッチェ広島。今季開幕からホームゲーム観客数が伸びているだけに、新スタジアムの効果に海外メディアも熱視線を送っている模様。人気度でプロ野球・広島東洋カープと比較している。

 建設に係る個人からの寄附金総額が6億3000万以上も集まったことでも反響を呼んでいるエディオンピースウイング広島。今月15日に行われた明治安田J1リーグ第14節鹿島アントラーズ戦でも、平日ナイトマッチにもかかわらず25302人のファン・サポーターがスタジアムに詰めかける盛況ぶりだ。

 ブラジルメディア『グローボ』は19日、日本に滞在している記者の話として、「平和を推進し、サンフレッチェを素晴らしいチームにしたい広島とスタジアム」という見出しのもと、エディオンピースウイング広島の完成による効果を特集。毎試合満員近くのファン・サポーターでスタジアムが埋まっていることに触れた上で「サンフレッチェのホームゲームの平均入場者数は1万人近く増加している。Jリーグ創設以来、平日ナイトマッチでこれだけ多くの人々がスタジアム周辺を歩いている光景を初めて見た」と綴っている。

 また、同メディアは「広島市では依然としてカープ人気が高い。広島駅に着くと”野球の街”という印象がある。サンフレッチェはつねにカープの陰に隠れていた」と、広島市に本拠地を構えるサンフレッチェとカープを比較。カープが広島市民球場からマツダスタジアムに本拠地を移した後、セリーグ3連覇を成し遂げたことを紹介した上で「サンフレッチェがカープの歴史を繰り返すかもしれない。数年後、広島は野球だけでなくサッカーでも素晴らしいチームを誇ることができるようになる」とサンフレッチェのタイトル獲得やサッカー人気の上昇を予想して締め括っている。

 今年6月11日にFIFAワールドカップ北中米大会のアジア2次予選・日本代表対シリア代表が開催されるほか、8月1日には「Jリーグインターナショナルシリーズ2024 powered by docomo」の広島対VfBシュツットガルトが行われるエディオンピースウイング広島。広島がサッカーの街になることを、サンフレッチェサポーターのみならず、全国のサッカーファンは願っているだろう。