田川亨介 写真:Getty Images

 ハーツ所属の元日本代表FW田川亨介は、今月18日開催のスコットランド1部リーグ第38節レンジャーズ戦で2試合連続となるゴールをマーク。今年1月にJリーグクラブからの関心が報じられたものの、スティーブン・ネイスミス監督が同選手の現状を説明するとともに、今夏残留をほのめかしている。

 現在25歳の田川はサガン鳥栖、FC東京、CDサンタ・クララを経て、昨年7月にFC東京からハーツへ完全移籍。ポルトガル1部リーグでのプレー経験があることから、加入直後には即戦力として期待する声も挙がっていたが、2023/24シーズンのリーグ戦で14試合の出場。FW小田裕太郎をはじめ他選手とのポジション争いで後れをとっていたが、上位6クラブによるプレーオフでは5試合中3試合の出場で2ゴール。ラスト2試合で結果を残した。

 英紙『デイリーレコード』が今月19日に伝えたところによると、田川のゴールについてネイスミス監督は「彼の活躍が見れるのは、本当に良いことだ。加入1年目の選手という立場で、彼はタフだった。ちょっとした怪我が(チーム内の立場を)左右するし、彼はずっと不利な立場だった。それでも先週から正しい流れに乗り始めていることを証明している」と絶賛。

 「彼のゴールへの動きと予測能力、決定力が素晴らしいから、我々が彼をここに連れて来た。彼は来季、このクラブで活躍できる」と、ハーツと2026年6月まで契約を残している田川の残留を示唆。ただ一方で「今季31ゴールを挙げた選手からレギュラーポジションを奪うのは難しいだろう」と、田川がFWローレンス・シャンクランドのバックアッパーであるとの見方を崩していない。

 なお、英紙『エディンバラニュース』は今月8日、田川の去就について「田川はスコットランドのサッカーに適応するのに苦しんできた。それでもネイスミス監督は彼がチームに貢献できると信じており、プレシーズン期間でポジションを固めるチャンスが巡って来る可能性はある」と今夏残留を予想している。2戦連続ゴールと良い形でシーズンを終えただけに、今夏のプレシーズンにおけるアピールが期待される。