AZアルクマール所属の日本代表DF菅原由勢は、今月19日開催のオランダ1部リーグ最終節ユトレヒト戦で1アシストをマーク。以前からMF三笘薫所属ブライトンなど複数クラブからの関心が報じられる中、MF鎌田大地所属のラツィオも菅原の獲得に興味を示しているという。
イタリア紙『コリエレ・デッロ・スポルト』は今月18日、ラツィオが今年夏の移籍ウィンドウで獲得を狙う選手としてAZ所属のギリシャ代表FWエヴァンゲロス・パヴリディスと菅原の名前を挙げると、日本代表DFについて「彼は右サイドでも中央でもプレー可能だ。ゴールを決めるだけのクオリティーも備わっている」と評価。同選手とAZの契約期間が2025年6月までであることを理由に「700万ユーロ(約11億8000万円)と見積もられている移籍金が下がる可能性もある」と綴っている。
ただ一方で、同紙は「欧州カップ戦出場権を獲得しなければ、菅原とパヴリディスを連れて来る余裕はなくなる。どのポジションを優先して補強するのか見極める必要がある」とラツィオの厳しい事情もリポート。「両選手への関心は初期段階」と関心が立ち消えになる可能性もあわせて伝えた。
菅原の去就を巡っては、英メディア『スカイスポーツ』ドイツ版のフロリアン・プレッテンベルク記者が今月13日に「菅原には多くのクラブから問い合わせがある」とリポート。エバートン、ブライトン、インテル、ボルフスブルクが獲得候補にリストアップしている可能性を伝えていた。
一方、菅原本人も今年1月14日放送の『ABEMAスポーツタイム』で名古屋グランパスOBの安田理大氏と対談した際、「UEFAチャンピオンズリーグ(CL)で優勝したい」と野心を覗かせると、「日本人が成し遂げられるかというと無いと思うので、それを成し遂げたい。CL優勝が可能なクラブに行きたいと思っています。CL優勝イコールビッグクラブになると思いますし、そういうチャレンジはしたい。そこに行くことしか考えていないですね」とステップアップ移籍に前向きな姿勢を見せている。
なお、ラツィオ加入1年目の鎌田は、マウリツィオ・サッリからイゴール・トゥドールへの監督交代により序列アップ。今年4月以降はリーグ戦全試合でスタメン出場すると、6月の契約満了を前に契約延長が既定路線とイタリア国内で報じられている。
その鎌田のパフォーマンスには、ベルギー1部ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ(ユニオンSG)所属の日本代表DF町田浩樹が言及。セリエA所属クラブからの関心を明かした上で「セリエAで日本人選手はほとんどプレーしていません。かつて本田圭佑さんがミランでプレーしていて、今は鎌田さんがラツィオにいます。ただ、鎌田さんもそうですけど、日本人選手はそこまで成功していないですね」とイタリア移籍に否定的な見解を示している。