■クライアントにも容赦なし

登場したイチロー氏は、「キャプテンになるのはじつは初めて。リーダーの資質に欠けるとこれまで言われてきており、これは(ワコールにとって)リスクです。しかし、リスクを懸けないと成功はないので、頑張ります」と、自虐を含ませ挨拶。その後、隣にいたウェア姿の川西社長を見ると、「着慣れてない雰囲気が出ています…」と指摘し、会場を沸かせる。

川西社長が「(私は)しゃ、社長ですよ…着慣れています(笑)。それにしても、イチローさんはこなれ感が違いますね」と返答するも、「そりゃそうですよ! 何年着ていると思っているんですか!」とキッパリ。

同シリーズの開発に携わって20年以上とあって、深い商品愛を明かしていくイチロー氏だった。

■商品を見て引退年を回顧

イチロー氏、クライアントの社長を堂々イジる豪胆ぶり披露 「着慣れていない」
(画像=『Sirabee』より引用)

イベントでは、等身大イチロー人形がお披露目に。

「こういうのって事前に見せてくれるものですが…いま初めて見ました。ワコールさんは悪いですねぇ(笑)。でも、自分の体はもう少しバランスが悪いと思っていたけど、わりとしっかりしていることにも気づきました。足がもっと細いと思っていたんです。うん、想像以上に良い」と、ご満悦の様子。

この人形、携わった商品群の中で最も愛着がある「2018年モデル」のスポーツスパッツを着用していたが、「じつは2018年というのは、5月頭くらいから試合に出られなくなった年。最後まで練習は続けましたが、翌19年3月の引退に繋がっていった時期なんです。なかなか選手としては体験できない経験で、これまで色々なヒット記録などを残してきましたが、そういうものより誇れると思える時間はこの頃。そんな時代を思い出すスパッツです」と、現役時代を回顧した。