いまだ終息が見えない新型コロナウイルス。政府・自治体ともに自粛要請を促し、「感染らない・感染さない」ために外出を控えているケースが多いといえるが、“巣ごもり”生活が続くと気分が落ち込みやすくなり、ストレスもたまりがちになる。そんなお悩みを解消できるのが、ベランダで楽しむアウトドア“ベランピング”だ。
 

BCN+R
巣ごもりベランピングでランチ(写真=BCN+Rより引用)

 子どもが叫ぶ「つまんなーい」が辛かった日々、外出自粛による“最大の敵”は「逃げ場のないストレス」だ。子どもがいる家庭では特に深刻で、春の「ステイホーム」期間中、筆者も駄々をこねる子どもたちに苦労をした。「どこにも行けない」「誰にも会えない」のだから、その訴えは当然のこと。かわいそうとは思うものの、どうすることもできない。日々、大きなストレスを抱えていた。

ベランダに逃げ場があった!

 そんな閉塞感を打ち破ったのが、“ベランピング”だった。ベランピングとは、「ベランダ」と利便性や快適さをプラスしてキャンプを楽しむ「グランピング」を掛け合わせた造語。自宅のベランダにアウトドア空間を作り、そこでのんびり過ごすというものだ。

 ある朝、洗濯物を干そうとベランダに出た。その日は、とてもよく晴れて青空が広がっていた。何ともいえない解放感を感じ、ベランダにテーブルとイスを出した。すると、子どもたちは喜んでベランダに出て、本を読んだりゲームで遊んだり、工作したりと、日が暮れるまでベランダで過ごしたのだ。そして、その日は「つまんなーい」という言葉の代わりに「超楽しかった!」と久々の笑顔が見られたのだった。

家にある物を工夫して居心地のいい空間を

 ベランピングに必要なのは、テーブルと椅子ぐらい。キャンプの場合、アウトドア用品を運搬する上で軽量なものがいいが、ベランピングの場合、その点を考慮する必要がなく家にあるテーブルや椅子があれば充分。おしゃれな空間を演出するため、観葉植物やテーブルクロスを利用してもいい。

 夜には、あえて部屋の照明を消してベランダでランタンを灯すと、違う場所にきたような気分が味わえる。電源も取りやすいので、ホットプレートを持ち出して夕食を食べるのもおすすめだ。

ご近所への配慮も忘れずに楽しもう

 集合住宅の場合、ベランダは共有部分に当たり避難路になっているため、テーブルや椅子を置きっぱなしにするのは避けたい。また、会話や音楽の「音」や食事中の「におい」にも注意が必要だ。ご近所迷惑にならないようにすることが大事だ。

 不自由さを感じることが多い巣ごもり生活の中でも、気軽にアウトドア気分が味わえる“ベランピング”。自分なりに工夫したアウトドア空間でのんびりと過ごすのは、ちょっとした贅沢だ。解放感を楽しみながら、巣ごもり生活を元気に乗り切ろう。

文・よん(フリーライター)/提供元・BCN+R

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