2投目で手応えアリ

2投目、オモリが着底して底をとった瞬間、竿先に小さなアタリ。「うわ~、アタった」。すかさず船長に「アタったよ」と報告。

全員一斉巻き上げのため、それまで追い食いを狙う。細心の注意を払って、オモリのテンションを感じながらミチイトを送り込む。魚の口に掛かったハリ穴が大きくなり、外れないか心配だ。ほんのたまに小さい引きがあるとホッとする。

「水深1,000m超え!」超深海釣りで4kg級ベニアコウを釣り上げる【相模湾】同船者は3.8kgをゲット(提供:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)

やがて、船長の「巻き上げてください」のひとことに安堵する。オモリ以上の重さがあり、500m付近で時どき引きが伝わると「これはもしかして」とワクワク。

4kgベニアコウが浮上

ハリ掛かりしていれば魚の体内にガスが溜まって、海面に近づくにつれミチイトの侵入角度が真下から90度の平行に。巻き上げが終わった時点で、仕掛けと魚が一緒に海面に浮き上がる。

ハリスを順番に取り込んでいくと、海面に赤い魚が浮いた。「やった~」、見事ベニアコウを釣り上げ成功。サイズは63cm、4kgジャスト。

「水深1,000m超え!」超深海釣りで4kg級ベニアコウを釣り上げる【相模湾】4kgジャストのベニアコウ手中(提供:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)

型を見れない日が多いなか、2投で釣り上げたのは上出来。もう頭の中はどうやって食べるのかでいっぱいだ。

最終の4投目、胴の間に座った風穴さんに3.8kg。ミヨシに座った塚原さんは当日最大の4.4kgをそれぞれ釣り上げた。

ベニアコウの料理

「水深1,000m超え!」超深海釣りで4kg級ベニアコウを釣り上げる【相模湾】ベニアコウ料理(提供:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)

ひとことで言うと脂が凄い。身全体が大トロだ。上品で良質なさらさらな脂が旨さの素。まったくしつこさがない。釣ってからすぐに食すのではなく、2~3日熟成させたほうが旨い。私が好きな料理は煮付けと残ったアラで作る味噌汁だ。

「水深1,000m超え!」超深海釣りで4kg級ベニアコウを釣り上げる【相模湾】ベニアコウの煮付け(提供:週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭)

<週刊つりニュース関東版APC・針生芳昭/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース関東版』2024年5月10日号に掲載された記事を再編集したものになります。