減額されるケースは金融機関により異なる。ここでは、実際に補償が全額ではなく減額された例を紹介する。

・銀行が複数回にわたって具体的に注意喚起した手口でIDやパスワードを入力してしまった
・警察や銀行をかたる者に安易にIDやパスワードを答えた
・IDやパスワードを記載した携帯電話や手帳をなくして不正利用された
・身に覚えのない引き出しがあったのにも関わらず銀行への通報を怠った
・パソコンの基本ソフト(OS)やウイルス対策ソフトを最新のものにしていなかった

地道な対策がネットバンキング泥棒を回避する

横行するネットバンキング泥棒にいつ狙われるとも限らない。きちんと対策をしておくことが、大切な預金を守ることにつながるだろう。SMSのURLを安易に開かない、OSを最新にアップデートするなど地道な対策に思えるかもしれないが、抜けのないように対策しておくことが大切だ。

また、管理するネットバンキング口座が増えると対策がおろそかになりやすいため、活用するネットバンキング口座はできるだけ少なくしておくのがいいだろう。

文・勝目麻希(ファイナンシャル・プランナー)
新卒で総合職としてメガバンクに入行し、法人融資・金融商品販売等を担当。転職・結婚・出産を経て一時は専業主婦になったが、自分の金融知識や実務経験を活かしたいと独学でライターの道へ。現在はファイナンシャルプランナーの知識を活かして金融系メディアを中心に執筆。