オランダ1部AZアルクマール所属の日本代表DF菅原由勢には、今夏の移籍ウィンドウでステップアップ移籍する可能性が浮上。MF三笘薫所属のブライトン、セリエAの強豪インテルなど複数クラブからの関心が報じられているが、エバートンへ移籍する場合には給与未払いなどのリスクに直面する可能性があるという。
AZとの契約を2025年6月まで残している菅原の去就については、英メディア『スカイスポーツ』ドイツ版のフロリアン・プレッテンベルク記者が「菅原には多くのクラブから問い合わせがある」とリポート。これによると、エバートン、ブライトン、インテル、ボルフスブルクが同選手を獲得候補にリストアップしているという。
エバートンの経営権は、アメリカの投資会社『777パートナーズ』が昨年9月に5億5000万ポンド(約1034億円)により取得。クラブの立て直しが期待されたものの、今季もプレミアリーグ残留争いを展開。最終節のみの残す中、2部降格圏の18位ルートン・タウンから勝ち点14差の15位と残留を確定させているが、不甲斐ない戦いぶりにファン・サポーターからの不満は止まない。
そんな中、オランダ紙『De Standaard』が今月11日に伝えたところによると、777パートナーズは7億ユーロ(約1176億円)の債務を抱えており、複数の訴訟問題に直面。エバートンやジェノア、MF川辺駿擁するなど複数クラブの身売りを本格的に検討しているという。
また、エバートンと同じく777パートナーズが経営権を持つベルギー1部スタンダール・リエージュでは、MF川辺駿など所属選手への給与が支払われていない模様。今月11日開催予定だったベルギー1部プレーオフのKVCウェステルロー戦を棄権するなど、深刻な問題を抱えているとのことだ。
菅原は今年1月14日放送の『ABEMAスポーツタイム』で名古屋グランパスOBの安田理大氏と対談した際、自身の今後について「UEFAチャンピオンズリーグ(CL)で優勝したい」と野心を覗かせると、「日本人が成し遂げられるかというと無いと思うので、それを成し遂げたい。CL優勝が可能なクラブに行きたいと思っています。CL優勝イコールビッグクラブになると思いますし、そういうチャレンジはしたい。そこに行くことしか考えていないですね」とステップアップ移籍への意欲を見せている。欧州最高峰の舞台に立つことを夢見ているだけに、CL出場には程遠いエバートンを移籍先の選択肢に入れていない可能性も考えられる。