かつてサンフレッチェ広島やジュビロ磐田に在籍していたMF川辺駿は現在、ベルギー1部スタンダール・リエージュでプレー。今年6月のFIFAワールドカップ北中米大会アジア2次予選2試合(対ミャンマー、シリア)での日本代表招集が期待される一方、給与未払い状態に見舞われているという。
オランダ紙『De Standaard』が今月11日に伝えたところによると、スタンダールの経営権を持つアメリカの投資会社『777パートナーズ』が7億ユーロ(約1176億円)の債務を抱えており、複数の訴訟問題を引き起こしているとのこと。同社はスタンダールやジェノアなど、複数クラブの売却を本格的に検討しているという。
この債務問題により、川辺をはじめスタンダール所属選手への給与支払いがストップ。するとサポーターが抗議活動の一環として、クラブ施設からホームスタジアムへ向かうバスを取り囲んだことにより、今月11日開催予定だったベルギー1部リーグのプレーオフ(対KVCウェステルロー)を棄権。一時的な補強禁止処分が科されるなど、クラブは混乱状態に陥っているという。
川辺は2021年7月に広島からスイス1部グラスホッパー・チューリッヒへ完全移籍。チューリッヒで主力選手として活躍する中、2022年1月にウルバーハンプトン・ワンダラーズへの完全移籍が正式決定したものの、同クラブでのプレーは実現せず。昨年7月にチューリッヒからスタンダールへ移籍した。
スタンダールでも今季ここまでリーグ戦34試合の出場で7ゴールを挙げるなど、中盤を支えている川辺。同クラブとは2027年6月までの複数年契約を結んでいるが、給与未払い、身売り問題の行方次第では今季終了後の移籍も視野に入れるかもしれない。