6月1日(土)・2日(日)の2日間、東京・下北沢にあるSHIMOKITA COLLEGEの1階ギャラリーで、展覧会「花は野にあるように/Flowers as They Are in a Field」が開催される。

期間中は、下北沢の13施設が出店する「下北線路祭2024」も同時開催。この時期に下北沢へ足を運べば、アートと共に、さまざまなカルチャーが入り混じる下北沢の魅力を堪能できそうだ。

「空蝉/Utsusemi(The Emptiness)」(2024)

「空蝉/Utsusemi(The Emptiness)」(2024)

“あるべき地球の姿”を想起させる作品群に魅せられる

「花は野にあるように/Flowers as They Are in a Field」は、いま世界各地で失われつつある「地球の原風景」を取り戻すことに焦点を当てた展覧会。あるべき地球の姿を思い起こさせるような立体作品や映像作品を展示する。

「空蝉/Utsusemi(The Emptiness)」(2024)

「空蝉/Utsusemi(The Emptiness)」(2024)

展覧会の演出は、暖簾・止め石・結界・扉・屏風・障子といったどこか見慣れたオブジェクトをモチーフにした「空間什器」がテーマに。地域文化と現代の生活が共存する“あるべき地球の姿”を思索した、都市にいながらも身体で郷愁を感じるような不思議な空間に仕上がっている。

総合芸術会社、Ubsnant社初の展覧会に注目

今回の展覧会を主催するUbsnant社についても紹介しておきたい。

Ubsnant社は、建築デザイナーのアラタスズキ氏、写真家の鈴木智沙子氏、彫刻家の星飛鳥氏が今年3月に設立した会社だ。

彼らは空間建築・彫刻・プロダクト・写真・映像などを一貫して創作する「総合芸術会社」を謳い、もっとも古い総合芸術の一つである茶道からインスピレーションを得て活動している。

「Wo(ndering if the world weren't made by)men」(2023)

「Wo(ndering if the world weren’t made by)men」(2023)

今回の展覧会の「花は野にあるように」というタイトルも、茶道の心得とされる「利休七則」の一つからとった言葉。この一節には、「花は野にあるように、一輪であったとしてもその姿を見て、野に咲く花の様子を想起させることが大切である」という意味が込められている。

地域の文化と現代生活の調和を、同展を通して体感してほしい。

花は野にあるように/Flowers as They Are in a Field
日時:6月1日(土)・2日(日)11時〜19時
会場:SHIMOKITA COLLEGE 1階ギャラリー
所在地:東京都世田谷区代田5-20-16
入場料:無料