ミハイロ・ペトロヴィッチ監督 写真:Getty Images

 北海道コンサドーレ札幌は今月11日に行われた明治安田J1リーグ第13節の川崎フロンターレ戦で、FWバフェティンビ・ゴミスにハットトリックを許して0-3と完敗。試合後、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督解任の可能性を巡って議論が白熱。同クラブの取締役である相澤陽介クリエイティブディレクターは、J2降格による影響を説いた。

 昨季終了後に外国人選手を獲得しなかった札幌は、今季序盤から怪我人が続出。先月末の第10節・湘南ベルマーレ戦で前半3点リードから引き分けに持ち込まれるなど、守備陣の脆さが目立っているほか、生粋のセンターフォワードがFW鈴木武蔵しかいないというチーム編成もあり、チーム全体の得点は「11」とリーグワーストタイ。13試合を終えて1勝5分7敗と、J1残留圏の17位湘南から勝ち点3差の最下位に沈んでいる。

 J2降格の可能性が高まる中、X(旧ツイッター)では「ミシャ解任」がトレンド入り。「札幌はミシャを引っ張り過ぎた」「ミシャ解任がトレンドか…流石に潮時かな」と解任に前向きな声が挙がる一方で、「ミシャ監督解任するなら、まともな補強しなかったフロントの人間も責任を取ってほしい」「札幌はミシャ解任したら、もっと厳しくなると思う」といった意見も。監督の進退問題でフロントがどのような決断を下すのか注目が集まっている。

 一方、クラブ幹部の相澤氏もサポーターと同様、現状に危機感を抱いている模様。川崎戦後、Xで以下のように綴っている。

 「J2に落ちたら今まで積み上げできた事が嘘の様に崩壊する可能性がある。過去にJ2にいたからと言う話ではなく、ビジネスとしてJ1の価値で全てが語られて来た。今日恐怖心に襲われた。もがいていると戦っているを勘違いしてないか。絶対に今から俺達はJ1だと選手スタッフ見つめ直さないと取返しがつかない」

 サンフレッチェ広島、浦和レッズを率いた実績を持つペトロヴィッチ監督のもと、2018シーズンのJ1で4位、2019シーズンのYBCルヴァンカップで準優勝と一時躍進を見せていた札幌。2023年度の純損失4億1202万2000円と、6期連続の赤字であるだけに、ピッチ内外で多くの問題を抱えている。