南野拓実 写真:Getty Images

 今年1月に行われたAFCアジアカップの日本代表戦後に、ASモナコ所属MF南野拓実への誹謗中傷メッセージを送り、批判を浴びていたインドネシア代表のサポーター。U23インドネシア代表が今月9日、パリ五輪予選大陸間プレーオフでギニア代表に0-1と敗れた後も、差別投稿により国際問題に発展。DFジャスティン・ハブナーの招集問題を巡っても、セレッソ大阪公式SNSアカウントに否定的なコメントを送っている。

 U23インドネシア代表はAFC U23アジアカップ兼パリ五輪予選のグループステージを2勝1敗で勝ち上がると、準々決勝で韓国をPK戦の末に撃破。ただ、その後は準決勝でウズベキスタンに敗れると、3位決定戦でも延長戦の末にイラクに敗北。ハブナーなど一部選手の招集が叶わない中で迎えたギニア戦でも0-1と敗れ、パリ五輪出場は幻に終わっている。

 ギニアサッカー連盟(FGF)は試合後、「STOP RACISME」と題した声明を発表。「インドネシアのファン・サポーターから大量の人種差別攻撃を受けた。猿の絵文字で侮辱され、公式インスタグラムアカウントのコメント欄閉鎖を余儀なくされた。人種差別は、我々を団結させるはずのフットボールにおいて多くなっているが、我々は人種差別との戦いをやめない」と、インドネシアからの差別攻撃に対して毅然とした態度を見せている。

 一方、C大阪がインドネシアサッカー協会(PSSI)からのハブナー再派遣の要請を断ったことに対する批判も。同クラブの公式インスタグラムアカウントには「ハブナーを解放して!」「なぜハブナーを出さないんだ」といったインドネシア語のメッセージが殺到している。

 インドネシアのファン・サポーターによる問題行動と言えば、日本代表にも影響を及ぼしたことで記憶に新しい。今年1月24日開催のAFCアジアカップ・グループステージ第3節日本対インドネシアでは、南野が途中出場から数十秒後にMFエギ・マウラナ・フィクリにファウル。フィクリが負傷により途中交代を余儀なくされた。

 それだけに、南野のインスタグラムアカウントには「南野にサッカーをする資格はない」「馬鹿げた選手だ」などと、インドネシア語による批判、誹謗中傷メッセージが。JFA公式インスタグラムアカウントでも、インドネシア戦勝利を報告する投稿に対して、インドネシア語による日本代表や南野への否定的なメッセージが相次いでいた。