伊藤洋輝 写真:Getty Images

 ブンデスリーガ(ドイツ1部)VfBシュツットガルトは今月9日、今年7月の日本ツアー実施を公式発表。サンフレッチェ広島、京都サンガとの対戦が決まっているが、同クラブ所属の日本代表DF伊藤洋輝にステップアップ移籍の可能性が浮上。バイエルン・ミュンヘンやボルシア・ドルトムントなど、複数クラブからの関心が報じられている。

 伊藤は昨年夏にオランダ1部アヤックス移籍破談が報じられた後、シュツットガルトと契約延長。新たに2027年6月までの複数年契約を結んだが、ドイツ国内の複数メディアは3000万ユーロ(約48億円)の契約解除条項が盛り込まれている可能性を再三指摘していた。

 またドイツ紙『ビルト』は先月23日、シュツットガルトの財政が厳しいこと伝えた上で「伊藤には、すでにドイツ国外クラブから関心を寄せられている」とリポート。すると、シュツットガルトの地元紙『シュトゥットガルター・ツァイトゥング』は今月9日に「彼はシュツットガルトで良いシーズンを過ごしている。この好調ぶりや契約解除条項の存在により、すでにプレミアリーグ所属クラブから関心を寄せられる可能性もあるが、バイエルンとドルトムントにとっても興味深い存在だ」と綴っている。

 元日本代表MF香川真司(現セレッソ大阪)の古巣であるドルトムントは、ブンデスリーガ残り2試合で5位と、すでに来季のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得。一方、FW宇佐美貴史(現ガンバ大阪)の古巣であるバイエルンは、すでにブンデスリーガ優勝の可能性が消滅しているほか、9日に行われたCL準決勝2ndレグでレアル・マドリードに1-2と敗北。2試合合計3-4で決勝進出を逃し、12年ぶりの無冠が確定している。

 また、先月30日開催の準決勝1stレグでは、韓国代表DFキム・ミンジェが2失点に関与。現地では同選手への批判が相次ぎ、ドイツ紙『TZ』は「バイエルンはキム・ミンジェの失敗について熟考している。すでに移籍金額を設定している」と、わずか1年で退団の可能性を報じている。

 キム・ミンジェの不安定なパフォーマンスもあり、今季タイトルを逃したバイエルン。韓国代表センターバックの後釜として伊藤の獲得に動く可能性も考えられるだけに、オファーや交渉次第では伊藤がシュツットガルト日本ツアーに帯同しないケースもありそうだ。