不祥事が続く北大

 ここ数年、北大は不祥事に揺れている。19年、北大の総長選考会議は名和豊春総長(当時)による部下への威圧的な言動など不適切な行為が確認されたとして、文部科学相に名和氏の解任を申し出。20年に文科省は名和氏を解任したが、名和氏は事実誤認と解任の手続きの違法性を主張して、国と大学に処分の取り消しと賠償を求めて提訴。今年3月に札幌地裁は名和氏の訴えを退ける判決を言い渡したが、名和氏は17年から自身の総長室や総長車に隠しマイクが設置されて盗聴されるなど組織的な工作を受けていたと主張している(21年5月20日付「デイリー新潮」記事より)。

 また、昨年には北大の創成研究機構・化学反応創成研究拠点(ICReDD)の教授の研究グループが米科学誌に発表した論文を含む計4本の論文に、データの捏造や改ざんが合計836件確認されたと発表。論文が取り下げられるという事案が起きた。

「北大はノーベル化学賞受賞者を輩出しましたが、その後、経営をめぐり不祥事が続いています。背景には財政難があり、それがさまざまな不祥事につながっています。今回の追い出し部屋についても同様です」(石渡氏)

 現在、化学部門の准教授に対する行為の理由について北大に問い合わせ中であり、返答があり次第、追記する。

(文=Business Journal編集部、協力=石渡嶺司/大学ジャーナリスト)

提供元・Business Journal

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