多様な働き方の調査研究機関「ツナグ働き方研究所」は、単発、短時間、短期間で働く「スポットワーク」という働き方の現状について調査を続けています。
このたび2024年2月度の最新データを公開し、さまざまな傾向を明らかにしました。
「スポットワーク」とは
そもそも、スポットワークとはどのような働き方のことを指すのでしょうか。
スポットワークは、単発、短時間、短期間で働く「継続した雇用関係」のない働き方と定義されています。その中で、ウーバーイーツ配達員など雇用契約を結ばない「ギグワーク」と、短期雇用契約を結ぶ「単発バイト」の2種類に分類されています。
ツナグ働き方研究所によると、こういった働き方をするスポットワーカーは、働き方改革法案の施行やコロナ禍を契機に急増したとのこと。個人は残業規制や勤務時間減少により「追加で収入を得たい」と考えるようになり、企業は必要な時に必要な数だけ人材を配置する「人件費の最適化」を求めるようになったからと言われています。
報告された3つのトピックス
今回の調査では、主に3つのトピックスを報告しています。
まず第一に、2024年2月度のスポットワーク求人倍率は0.92倍で、2023年2月度以来、1年ぶりに1倍を下回りました。求人の需要がピークを迎える2023年12月度と比較すると1.69ポイントも下落したとのことです。
次に、新規ワーク数が61,679件に上り、前年比で15.2%伸びたことが明らかになっています。6月度から9カ月連続で前月比プラスを維持しています。
最後に、スポットワーク平均時給が1,173円で、通常のアルバイト平均時給である1,192円より19円安いとの結果が出ました。通常のアルバイト平均時給がスポットワーク平均時給を上回ったのは5カ月ぶりでした。
今後も調査継続
現状の就労に加えてスポットワークに従事することは労働者の収入安定につながり、ひいては国力の向上にも寄与すると考えられています。
ツナグ働き方研究所は、スポットワークの現状を可視化するべく、今後も調査を続けるとのことです。
<参照>
単発、短時間、短期間で働くスポットワークの求人倍率は0.92倍 スポットワーカー平均時給は1,173円、5か月ぶりに通常バイト時給が上回る