パリ五輪本大会の日本代表入りを目指すFW小田裕太郎は、昨年1月にヴィッセル神戸からハーツへ完全移籍。FW田川亨介とともに今夏残留の可能性が報じられているほか、ハーツのスティーブン・ネイスミス監督が小田の現状を分析している。
ハーツと3年半の契約を結んでいる小田は、同クラブ加入当初は出場機会に恵まれなかったものの、昨年4月の監督交代以降は2022/23シーズンのスコットランド1部プレーオフ全5試合で先発出場。今季も開幕からリーグ戦5試合つづけてスタメン出場と好スタートを切っていた。
しかし昨年9月16日のアバディーン戦でハムストリングを負傷したことにより、状況は一変。10月22日のセルティック戦で復帰して以降は、大半の試合でベンチスタート。今年2月に再び負傷離脱したこともあり、リーグ戦5試合のスタメン出場にとどまったほか、3ゴールと不本意な結果でレギュラーシーズンを終了。上位6クラブによるプレーオフでも、ここまで2試合を終えて出場時間18分にとどまっている。
英紙『エディンバラニュース』は今月8日、小田の去就を特集。今季ここまでの成績を紹介した上で、「彼は悔しい1年を経て、この夏にハーツで確固たる地位をつかむためのチャンスを得るだろう。プレシーズン期間でポジションを固める可能性はある」と残留を予想している。
またネイスミス監督は同紙のインタビューで「小田は出た試合でインパクトを残しているし、私は彼のクオリティをとても気に入っている。彼はスコットランドのサッカーをよく理解していると思う。良いものを持っているし、我々のためにプレーすれば対戦相手にとって脅威となる」と評価。一方で「彼は何度も軽い怪我に悩まされた。怪我によって、彼は混乱している。彼にとって一番大事なのは安定性だ」と改善点も指摘している。
U22日本代表の一員として、昨年11月18日の国際親善試合アルゼンチン戦でスタメン出場するなど、パリ五輪出場が期待されている小田。コンディション面で安定しない中でも、MF鈴木唯人(ブレンビーIF)やFW福田師王(ボルシアMG)らとの五輪メンバー枠を巡る争いを繰り広げている。