東武鉄道が4月30日に公表した2024年度以降の4カ年の取り組みを示す「東武グループ中期経営計画2024~2027」において、「事業基盤(沿線)の継続的な強化」に向けた施策として「QR乗車券の導入による磁気乗車券の全廃」を挙げた。
2030年代に始まる東京圏での人口減少社会を見据えて
スマートフォン(スマホ)の画面に表示されたコードを読み取って乗車するサービスは一部の鉄道会社が採用しているが、通常のきっぷ代わりではなく、企画乗車券(往復割引乗車券または対象区間に限り1日自由に乗り降りできる乗車券などと、飲食チケットや施設入場券などがセットになったきっぷ)のみのケースが多い。
一方、東武鉄道では、企画乗車券を含む磁気乗車券を、すべて紙やスマホの画面に表示されたコードを読み取る方式に置き換える方針のようだ。
企業が策定する「中期経営計画」はあくまで計画であり、今後の長期的な経営方針を示したものとなる。また、事業環境の変化や各種計画の変更などに合わせて、大幅な見直されることもある。詳細は「QR乗車券」導入に関する正式発表を待とう。
同中期計画では他にも「インバウンド需要をはじめとする観光需要の取り込み最大化」「沿線開発(まちづくり)の実現に向けた計画推進」「人口流入拡大・定着を目指す住宅・商業開発・コミュニティ形成の推進」「輸送サービスのレベルアップ」などを挙げている。また、「QR乗車券の導入による磁気乗車券の全廃」は「デジタル技術を活用した持続的な運行体制の確立」の一環であり、ほかにも「大師線の自動運転計画やバス路線におけるレベル4自動運行を目指した実証推進」「ワンマン運転のさらなる拡大」「データ・デジタルツールを活用した各種省人化推進」を進めていくとしている。
提供元・BCN+R
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