常本佳吾 写真:Getty Images

 レネ・ヴァイラー監督率いるセルヴェットFC所属DF常本佳吾が、鹿島アントラーズ時代をもとにJリーグ(日本)とスイス1部リーグの違いを語った。今月6日、スイスメディア『ブルースポーツ』が同選手のコメントを伝えている。

 常本は横浜F・マリノスの下部組織や明治大学を経て、2021年に鹿島へ加入。プロ1年目からリーグ戦26試合に出場するなど、カルロス・ザーゴやヴァイラーら複数監督から主力選手として重宝される。そして2023年7月にセルヴェットへ完全移籍し、ヴァイラー監督と再会。8月はじめから1か月以上にわたり負傷離脱を余儀なくされていたが、9月下旬に復帰して以降はリーグ戦全試合でスタメン出場。欧州カップ戦でもコンスタントにプレーするなど、右サイドバックでレギュラーに定着している。

 そんな常本は今月、『ブルースポーツ』のインタビューに対応。「セルヴェットへやって来た時、最初に驚いたのはスイス国内での言語の違いですね」と海外挑戦時のギャップを明かした上で、日本とスイスのサッカーの違いについて以下のように語った。

 「日本(鹿島)では試合中にサポーターが発煙筒を焚くことはめったにありません。ただスイスのサポーターは、日本よりも熱狂的だという印象を受けましたね。日本(鹿島)では戦術とチームワークが最も重要ですが、スイスではより個々のパフォーマンスが重視されています。1対1の局面が多いですし、その1対1の勝負が試合の流れを左右しますね」

 レギュラーシーズンを2位で終え、現在上位6クラブによる優勝プレーオフを戦っているセルヴェット。国内カップ戦でも決勝まで勝ち進んでいる一方、UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ(UECL)ではヴィクトリア・プルゼニにPK戦の末に敗れて、ベスト16で大会を後にした。

 それだけに常本は、「欧州全土に僕たちの強さを証明したかったんですけど、UECLでベスト16という結果に終わって、とても残念でしたし悔しかったです。ただそれでも、チームとしても個人としても素晴らしい経験でした」とベスト16敗退という結果に対して、複雑な思いを抱いている。