アビスパ福岡所属FWシャハブ・ザヘディは、今月6日に行われた明治安田J1リーグ第12節の川崎フロンターレ戦で途中出場。イラン人初のJリーガーとして結果を残しているだけに、契約満了直前でのイラン代表招集論が母国で湧き起こっている。
ザヘディは今年3月、ロシアのウクライナ侵攻による国際サッカー連盟(FIFA)の特例措置により、ウクライナ1部ゾリャ・ルハンシクから福岡へ移籍。3月16日の第4節FC東京戦でデビューすると、その後はリーグ戦7試合連続スタメン出場で6ゴールをマーク。契約期間が今年6月までであり、ネット上では福岡残留やJリーグ他クラブ移籍を望む声が挙がっている。
そんなザヘディの活躍ぶりは、イラン国内でも話題に。イラン紙『イラン・デイリー』は今月5日に「ペルセポリスのスケープゴート、ザヘディが日本での充実したキャリアを送っている」という見出しのもと、同選手のパフォーマンスを特集。3日開催のJ1第11節ガンバ大阪戦における約70メートルのロングシュートからのゴールなどを紹介した上で、「彼が極東で即座に成功を収めると考えるファンや評論家はほとんどいなかった」と綴っている。
また同紙は、今年6月に行われるFIFAワールドカップ北中米大会アジア2次予選(対香港、ウズベキスタン)のイラン代表メンバーについて「ポルト所属FWメフディ・タレミとローマ所属FWサルダル・アズムンが、依然としてイラン代表チームの前線でコンビを組む最有力候補かもしれないが、キャップ数1であるザヘディの招集に異論を唱える人はほとんどいないだろう」と主張した。
ザヘディは2022年2月のカタールW杯アジア最終予選UAE戦で代表初招集も出番なし。昨年6月のCAFAネーションズカップ・キルギス戦でデビューを飾ったが、その後は一度も代表メンバーに名を連ねていない。去就とともに、代表招集の可能性にも注目が集まる。