『光る君へ』を見て嬉しいのは、怨霊とかいったものが、無理のないかたちで扱われていることです。そこで、今回は、私の『地名と地形から謎解き紫式部と武将たちの「京都」』(光文社知恵の森文庫)から、怨霊の都である京都の三大スターである安倍晴明、菅原道真、小野篁(たかむら)の三人の足跡を京都の町で探す旅に招待します。

紫式部の父親である藤原為信が側近だった花山天皇に深く信頼された側近で、NHK大河ドラマでも主要配役のひとつになっている陰陽師・安倍晴明がいます。

安倍晴明(菊池容斎・画『前賢故実』) Wikipediaより

天文学を習得し、副産物として数学的素養があったので、財務官僚としても辣腕を発揮し、国司のなかでも美味しいポストである播磨守になりました。

堀川一条の屋敷跡にある晴明神社は近年、大賑わいで、このあたりの堀川通りが晴明神社参道と名乗るほどです。

晴明神社 Wikipediaより