■“情緒不安定な”最高指導者こそが致命的なリスク
この最悪シナリオが展開した場合、72分で世界は滅亡し、“核の冬”が地球を飲み込み、北半球は居住不可能になる。
アメリカ大統領は、アメリカ本土に向かうミサイル発射の報告を受けてから判断を下すまでにわずか6分しか与えられておらず、軍事顧問らから報復攻撃を開始するよう圧力を受ける可能性が高いという。
ジェイコブセン氏は“情緒不安定な”最高指導者こそが世界にとっての致命的なリスクであると指摘しており、金正恩の愚かな決断と、それに続くアメリカ大統領の怒りにまかせた拙速な意思決定によって、世界は滅亡へと導かれるという。
ジェイコブセン氏は一国のリーダーとして「健全な精神を持ち、自分の精神能力を完全に制御できる人物であり、感情が不安定で怒りっぽくない人物が望ましいでしょう」と説明する。
「これらは、人々が大統領に投票する際に考慮すべき重要な人物像です。それは大統領が核兵器を発射する唯一の権限を持っているという単純な理由からです」(ジェイコブセン氏)
この場合、ロシア、イギリス、フランスなどが核紛争に巻き込まれる可能性が高く、専門家らは2018年初めからその懸念が浮上してきていると説明する。また米メディア「Vox」の取材に応じたある専門家は、問題は金正恩氏に大量破壊兵器を発射する「動機」があるかどうかを読み取ることだと語っている。
ビル・クリントンとバラク・オバマの国防政策顧問であったミシェル・フルノワ氏は「北朝鮮軍が特に優れているということではありませんが、北朝鮮が核兵器やその他の大量破壊兵器を保有しており、現在、それらを使用する真の動機を持っているかもしれない状況にあるということです」と話す。
はたして“情緒不安定な”リーダーによって核戦争が引き起こされてしまうのだろうか。ちなみに我々がいつまで経っても地球外文明が発見できないでいるのは、発見・接触する前にそれらの文明が自ら滅びてしまうからだという説もあるが、人類もその例に漏れなくはないことを願いたいものである。
参考:「Daily Star」ほか
文=仲田しんじ
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提供元・TOCANA
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