スーパーマリオメーカー2に40年前と同じバグが存在する
任天堂は現在でもスーパーマリオのゲームを発売し続けています。
2019年には初代を含む過去のスーパーマリオブラザーズのスタイルでプレーヤーがマップを自分で自由に作れる「スーパーマリオメーカー2」が発売されました。
そこで研究者たちはスーパーマリオWikiに掲載されている過去作のバグが、新しい「スーパーマリオメーカー2」にも存在するかを調べてみました。
すると驚くべきことに、マリオや敵を加速させるバグ、斜面の間にオブジェクトを埋め込むバグ、道を切り裂くバグなどが、1985年当時と同じように残っていることが判明しました。
この結果は、40年以上も経った今でも、プラットフォーム(ハード)を超えて、初代のバグが継承されていることを示しています。
バグを用いたスピードランニングは基本遊びの延長にあり、ソフトウェア工学とは一線を画します。
しかし研究者たちは、ゲームプログラムの弱点をみつけ自分の目的のために利用するという観点からみれば、スピードランニングは十分に研究する意義があると述べています。
参考文献
Super Mario hackers’ tricks could protect software from bugs, study finds
元論文
Super Mario in the Pernicious Kingdoms: Classifying glitches in old games
ライター
川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。
編集者
海沼 賢: ナゾロジーのディレクションを担当。大学では電気電子工学、大学院では知識科学を専攻。科学進歩と共に分断されがちな分野間交流の場、一般の人々が科学知識とふれあう場の創出を目指しています。