冨安健洋 写真:Getty Images

 日本代表DF冨安健洋は今年3月20日、プレミアリーグ(イングランド1部)アーセナルと契約延長。同選手の更なる活躍が期待される一方、現地メディアは契約延長による弊害を指摘した。

 アーセナルの専門サイト『アーセナルインサイダー』は今月1日、「ミケル・アルテタ監督の決断は、アーセナルに停滞のリスクをもたらしている」という見出しのもと、「冨安の契約延長が、アーセナルにとって裏目に出た。クラブは選手契約に関して正しいバランスを取る必要がある」と否定的な論調を展開。

 「冨安が優れた選手であることは疑いの余地はない」と日本代表DFを称えつつも、「冨安の長期的な怪我の問題は、彼が必要なときにコンディションを整えてプレーできるという点で、信頼を得ることができないことを意味する。今年はプレミアリーグで2試合しか先発出場していない」と、稼働率という観点から契約延長による問題点を指摘。これによると、現地では「冨安をチームに留めた上で、コンディション面でより計算が立つ選手を獲得することが最も賢明だ」いう意見も挙がっているという。

 冨安は2021年8月にボローニャからアーセナルへ完全移籍。加入1年目からレギュラーに定着していたものの、2022年1月以降は何度もふくらはぎを負傷。昨年12月2日のウルバーハンプトン・ワンダラーズ戦でも同箇所を痛めると、AFCアジアカップ参戦後もコンディション不良により公式戦数試合でメンバー外に。

 アーセナルの専門サイト『デイリーキャノン』は今年3月8日に「ふくらはぎの怪我は厄介だ」とした上で、「日本代表はアジアカップで彼を招集すべきではなかった。アジアカップ参戦により、彼にフラストレーションのサイクルが生まれている」とアジアカップ参加によるリスクを指摘していた。

 なお、インターネットテレビ局『ABEMA』制作番組の「ABEMAスポーツタイム」によると、冨安は今回の契約延長で最大2026/27シーズン終了後までアーセナルでプレーする可能性があるとのこと。年俸は10億円以上にのぼり、日本人選手最高額とみられる。