シン・テヨン監督率いるU23インドネシア代表は、DFジャスティン・ハブナー(セレッソ大阪)をはじめ複数の帰化選手を擁する中、韓国代表などを下してAFC U23アジアカップ兼パリ五輪予選でベスト4入り。日本時間3日に3位決定戦(対イラク代表)を控える中、インドネシア国籍を有する元ベルギー代表MFラジャ・ナインゴランが同国代表の帰化政策を批判した。1日、『フットボール・ファイブスター』をはじめ複数のインドネシアメディアが報じている。
インドネシアサッカー協会(PSSI)は、A代表チームが参加するAFCアジアカップの開幕前から「帰化戦略」を実施。ハブナーや元U21スペイン代表DFジョルディ・アマトなど7選手が帰化し、A代表メンバーの一員としてアジア杯に臨んでいた。
また、パリ五輪予選を戦うU23代表チームにもハブナーをはじめ複数の帰化選手がメンバー入り。フィジカル面での勝負強さなどを武器に、準々決勝で韓国をPK戦の末に下したが、準決勝ではウズベキスタン相手に0-2と敗北。パリ五輪本大会出場をかけてイラクとの一戦に臨む。
代表チームが大一番を控える中、インドネシア人の父親を持ち、同国1部バヤンガラFCに所属するナインゴランは、代表チームのメンバー構成について「経験のない若手選手だけを連れて来て、すぐに代表チームでプレーさせることなんてできない。国際舞台でプレーするには経験が必要だ。今の帰化選手には経験がない」と持論を展開。代表チームがU23アジア杯でベスト4入りと好成績を収めているにもかかわらず、「PSSIの帰化政策は大きな間違いだ」とバッサリ切り捨てている。
また、ウズベキスタン戦の試合内容については「インドネシア代表は良いプレーをしたが、より格上のチームと対戦すると難しい状況に置かれる。4本もポスト直撃のシュートを浴びたし、改善すべき点はまだまだ多い」と厳しい評価を下している。
オーストラリア、韓国と格上の相手を下すなど、快進撃を続けているインドネシア。現地メディアも代表チームの戦いぶりを高く評価しているだけに、インドネシア国内ではナインゴランの発言を巡って賛否が湧き起っているという。