西尾隆矢 写真:Getty Images

 U23日本代表DF西尾隆矢(セレッソ大阪)は、日本時間今月30日に行われたAFC U23アジアカップ兼パリ五輪予選の準決勝イラク戦で途中出場。中国戦での肘打ち行為による出場停止処分期間中の働きぶりを、DF内野貴史(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)や日本代表OBの槙野智章氏が称えている。

 西尾はU23アジア杯初戦の中国戦で、前半に相手選手の挑発に肘打ちで応戦。相手選手がピッチに倒れ込むと、主審はVAR(ビデオアシスタントレフェリー)判定の末に、西尾へレッドカードを提示。アジアサッカー連盟(AFC)は肘打ち行為が「乱暴な行為」にあたるとして、同選手に3試合の出場停止処分を科した。

 グループステージのUAE戦、韓国戦、そして準々決勝のカタール戦でプレーできなかった西尾だが、チームメイトはピッチ内外での貢献度を高く評価している。日本サッカー協会(JFA)公式YouTubeチャンネルでは、1日に「Team Cam 決勝進出、パリへの切符獲得へ、U-23イラク代表戦の舞台裏」が公開。内野はイラク戦前に広報スタッフのインタビューに応じると、西尾の献身ぶりについて以下のように語っていた。

 「キットマネージャーの峯尾さんと一緒に洗濯物を畳んだりとか、俺らが気づかないようなところでもチームのために本当に献身的にやっているなとたまたま気付けた。多分一番自分がきついけど、チームのために雰囲気を作ってくれている。ピッチ内でも声掛けとかをすごくやってくれたので、本当に凄いと思う。隆矢のために頑張りたいと思った」

 また、イラク戦でリポーターを務めた槙野氏は、『日本サッカーアフタートーク』(テレビ朝日系)出演時に「彼は出場停止となった後、ゴミ出しをしたり、脛当てを磨くなど、率先して雑用をしていた」と西尾のサポートを強調。「チームメイトも彼の姿を見て『西尾のために』という思いを持っていた」と語っていた。

 槙野氏から決勝ウズベキスタン戦のキーマンに指名された西尾。同選手に対するチームメイトの熱い思いが、内野の言葉に詰まっている。