かつてバルセロナやヴィッセル神戸に在籍していた元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタは、昨年8月からUAE1部エミレーツ・クラブでプレー。2023/24シーズン終了後の現役引退、移籍などが噂される中、中東メディア『365scores』が4月29日に同選手の去就を特集している。
エミレーツ・クラブのキャプテンであるイニエスタは、今季はここまでリーグ戦14試合の出場で4ゴール1アシスト。昨年12月にリュイス・プラナグマ監督(元FC今治監督、元神戸コーチ)が辞任した後、しばらく出場機会を失っていたが、今年3月以降は6試合つづけてスタメン出場と再び序列を上げている。
ただクラブはシーズン序盤から黒星が先行。すでに2度監督交代に踏み切っており、リーグ戦残り7試合で勝ち点11と2部降格圏の13位に低迷。残留圏の12位アジュマーンCSCから勝ち点10差と、残留は厳しい状況だ。
そんな中、『365scores』はエミレーツ・クラブ関係者から独自に入手した情報として「イニエスタとエミレーツ・クラブの契約期間は今年6月までだが、1部残留の場合には契約期間延長のオプションが行使される」と、両者の契約延長交渉が行われる条件をリポート。ただ、同クラブの今季成績について「困難な状況に直面している」と綴るなど、2部降格の可能性が高いとの見解を示している。
一方、エミレーツ・クラブのユセフ・アルバトラン会長は先月15日、中東メディア『アル・カヘラ』の番組出演時に「2部降格の場合、監督就任を打診する予定だ。彼のような偉大な選手にとって、2部でのプレーを受け入れることはできない」と指導者転身の可能性を示唆。「彼はまだ技術的にもフィジカル的にも非常に良い状態だ」と現役続行にも含みを持たせている。
イニエスタは今年3月、米メディア『ESPN』のインタビューで「終わりを想像し始めている」と現役引退を意識していることを認めた上で、「それが今年の夏であっても、今年末であっても、来年であっても…現役引退という考えに慣れ始めているんだ」と語っている。同選手の今後は、エミレーツ・クラブの今季成績に左右されそうだ。