「軽さ」が生んだ素晴らしいパフォーマンス
1965年式トヨタ・スポーツ800。スポーツ800は「ヨタハチ」の愛称で親しまれたライトウエイトスポーツ。ベーシックカー「パブリカ」のメカニズムを流用して製作された。790ccの空冷水平対向2気筒(45ps)を搭載し駆動方式はFR、トップスピードは155km/hに達し0→400m加速を18.4秒で駆け抜けた。優れた性能は車重580kgという超軽量設計と空気抵抗が少ないボディデザインに起因する。燃費も抜群に優れていた。スポーツ800は1965年から1969年までに全3131台が生産された。
☆トヨタスポーツ800のライバルはホンダS600とS800。かつて両車とはサーキットで熾烈なバトルを展開した。スポーツ800はとくに耐久レースが強かった。
☆ツインキャブレター仕様のOH済み空冷フラットツイン。吹き上がりはシャープ、なかなか速い。
☆ヘッドランプは透明カバー付き。バンパーは前後ともにオーバーライダー仕様。
☆リアランプは小型デザイン。バックランプは未装備。
☆155/80R13新品ラジアル装着。ホイールは純正キャップ付きスチール。最小回転半径は4.3m。
☆アルミ製ルーフは5カ所の留め金で固定。外すとセミオープンに変身。
☆燃料タンク容量は30リッター、燃費はいい。
☆乾いた空冷サウンド発生、高回転域で引き締まる。
☆室内はシンプル、足がゆったり伸ばせるので窮屈な印象はない。ステアリングはステンレス製スポークと樹脂製リムの組み合わせ。取材車はカーペット張り替え済み。
☆シートは前後スライド機構付きのノンリクライニング式。2点式シートベルト装備。乗り心地は意外にいい。
☆メーターは4連式。回転計のレッドゾーンは5200rpm以上の設定。
☆ストロークが短い4速MTは1速ノンシンクロ。
☆ドアトリムはシンプル、装飾はない。
☆トノカバーのファスナーを開けるとトランクの荷物が取り出せる構造。
☆トヨタスポーツ800は革新のデタッチャブルトップ仕様。セミオープン時の風の巻き込みは少ない。約30秒でトップを脱着できる。
[新車時の車両データ]
サイズ:全長×全幅×全高3580×1465×1175mm、ホイールベース2000mm、車重580kg。エンジン:790cc空冷水平対向2OHV、45ps/5400rpm 、6.8kgm/3800rpm。トランスミッション:4MT。サスペンション:フロント:ウィッシュボーン/リア:半楕円リーフ。ブレーキ:前後ドラム。タイヤ&ホイール:6.00-12-4PR+スチール。駆動方式:FR。乗車定員:2名。新車時価格:59万5000円。
提供元・CAR and DRIVER
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