「地方の空洞化」を防ぎ、地域間格差の解消を目指して

インドネシアは火山島の集合体だ。それぞれの島の中央に険しい山脈が走っているため、都市間の移動に難儀する。

人やモノの移動の困難さがネックになり、「地元に居を構えながら他の都市にもリーチする」という形のビジネスがなかなか発展しないのが現状である。これを放置すると、いずれは「地方の空洞化」を招いてしまう。若者が大都市へ移住してしまった結果、農村部に働き手がいなくなる現象だ。

地方の事業者が積極的にECを利用すればいいのだが、じつはそれにも困難がある。大手ECの場合はどうしても外資大企業・有名ブランド偏重になり、国内のUMKMの出品は埋没してしまいやすいからだ。

つまり、コンセプトの段階から「UMKMの製品を積極的に販売する」と設計されたEvermosのようなECがインドネシアには必要不可欠なのだ。同社は社会活動として女性や中小企業・地域社会、社会経済的に困難のある層のエンパワメントに取り組んでいる。

Image Credits:Evermos

同社は昨年、日経アジアアワードの他に「Asia Sustainability Reporting Awards (ASRA)のファーストタイム部門で銅賞を受賞。国際的な注目を集めるEvermosが、アジアの個人ビジネスの在り方を変える日はすぐそこまで来ている。

参照・参考:
Evermos
日経アジアアワード

(文・澤田 真一)