青藍工房主催の展示「青藍工房展 Parisの予感」が5月15日(水)〜5月19日(日)の期間、「銀座かねまつホール」で開催される。同展にはMetaMoJi社が協賛しており「漢字やひらがな文字」の3D制作に全面的に協力していることを明かしている。
世界で注目を浴び続け、パリで高い評価を得た藍染めの世界を銀座で知ろう。
世界で注目される藍染めデザインを観賞
「青藍工房展 Parisの予感」で主に観賞できるのは、伝統的な藍染めの技術と自由かつ大胆なデザインが融合した作品群だ。
同工房は2023年にルーブル美術館別館「カルーセル・デュ・ルーブル」で開催された「文化遺産技術国際展」に出展し、さらに今年はテキスタイル見本市「プルミエール・ヴィジョン・パリ」の20社しか参加できない特設エリア「メゾン・デクセプション」に選出され、「藍のろうけつ染め」が大きな反響を呼んだ。
同展では特に藍染めに3Dの「漢字やひらがな文字」を組み合わせたことが好評につながったという。今回、銀座で開催される展示では、その後の取り組みとしてパリの空間デザイナーとのコラボレーションについても紹介するとのこと。
トークセッションなどイベントも豊富
また、会期中の5月19日(日)の14時からは「世界に求められている日本の美学」と題したトークセッションも実施予定。
トークセッションでは青藍工房紹介ビデオを上映するほか、フランスの空間デザイナー、フレデリック・マリネ氏とのコラボレーションに関する報告やビデオレターの上映、作品の紹介を行う。
最後に、NHKの「日曜美術館」等でアート系TVプロデューサーを務めるセイジィ・キヨフジ氏をゲストに迎え、世界に求められている日本の美学について同工房の作家のひとりである浮川初子氏とトークを繰り広げる。
なお、5月17日(金)17:00~18:00と5月18日(土)17:00~18:00には、ミストミュージック作曲家として世界で活躍する饗場公三氏による演奏会が開催される。
藍染めの歴史に深くかかわる青藍工房
青藍工房とは、創設者の橋本陽子氏と、その2人の娘、浮川初子氏・橋本清子氏による工房。同工房はパリの世界的な絵画展であり、セザンヌやルノワールなど名だたる画家や彫刻家を輩出してきた「ル・サロン」に2022年から2024年の3年連続で出展し入選するという快挙を成し遂げた。
前述した「メゾン・デクセプション」は「類稀な素材」「伝統や職人技術を生かした素材」等を基準に審査を通過したメーカーのみが参加できるエリアで、同工房ではこうした小規模でも特別なクリエーションができるメーカーの技術や素材を、ハイエンドのメゾンやブランドをターゲットに提案している。
また、藍染めでもよく知られる徳島は、江戸時代から藍の産地であり、それを商う豪商で華やいでいたという。戦後に化学染料におされ廃れたが、同工房の橋本陽子氏は、作家として藍の復興を願い自宅に青藍工房を開いた。それから50年以上、独自の技術を発展させ、独自の藍のろうけつ染め手法で多くの作品を産み出してきた。
なお、同展は6月4日(火)~9日(日)には「徳島県立文学書道館」においても開催予定だ。関西方面の人はそちらも検討してみよう。
青藍工房展 Parisの予感
会期:5月15日(水)〜19日(日)
開場時間:10:00~18:00(最終日は16:00まで)
会場:銀座かねまつホール(銀座かねまつ銀座6丁目本店5階)
所在地:東京都中央区銀座6-9-9
・入場料:無料
※最終日は16:00まで
(Mayu)