久保建英 写真:Getty Images

 MF久保建英(レアル・ソシエダ)やGK鈴木彩艶(シント=トロイデンVV:STVV)など、A代表で活躍している選手の不在が、パリ五輪世代のU23日本代表に対する関心の低さに繋がっているかもしれない。日本代表OBの前園真聖氏が28日放送の情報番組『ワイドナショー』(フジテレビ系)に出演。代表人気に言及したほか、25日に行われたAFC U23アジアカップ兼パリ五輪予選の準々決勝カタール戦を振り返っている。

 MCの東野幸治さんによると、今回の放送では元々男子サッカーのパリ五輪予選に関する特集は組まれていなかったとのこと。それでも番組進行中にカタール戦に話題が及ぶと、前園氏は前半途中で相手GKが一発退場となったことを紹介した上で、「数的優位な試合展開にもかかわらず、なかなか点を取れ合い。押し込めない。一時は勝ち越されて、1-2で危ない状況から追いついた。相手はひとり少ない」と、日本の苦戦を強調。

 「相手がひとり少ないから、本当だと90分で試合を負わせらられる。それを長くトータル120分。次の試合が大事。次勝てば自動的に五輪出場が決まるわけだから。選手の疲労も積み重なるし」と、延長戦までもつれた日本の戦いに不満を募らせている。

 ただ一方で、前園氏は「(男子サッカーのパリ五輪予選について)あまり知られていないから、このように取り上げてもらうのは本当にありがたい」と吐露。A代表で活躍している選手がいない大岩ジャパンに対する注目度の低さを嘆いている。

 さらに同氏は番組終了後にX(旧ツイッター)を更新。「ワイドナショーの話しを少しだけ。今日のワイドナショーでU-23アジアカップの話題を取り上げてもらいました。パリオリンピック出場が決まる大事な試合です。ワイドショーのような時事ネタを扱う番組で、スポーツのニュースを扱うのは話題性がないとニュースに入りません」と綴った。

 なお、U23日本代表の海外組では、鈴木彩艶、MF鈴木唯人(ブレンビーIF)、FW福田師王(ボルシアMG)など、大半が所属クラブの事情によりメンバー外に。現在22歳の久保も招集できなかったが、一部のサッカーファンからは、同選手のパリ五輪出場待望論が湧き起こっている。

 MF藤田譲瑠チマ、MF山本理仁(ともにSTVV)など、海外組が5名とやや小粒な印象も否めないU23日本代表のメンバーだが、FW細谷真大(柏レイソル)をはじめ将来有望な国内組が躍動している。29日開催の準決勝イラク戦を前に、パリ五輪世代への注目度アップを期待したい。