町田ゼルビア 写真:Getty Images

 黒田剛監督率いる町田ゼルビアのスローイン、ロングスローがトピックのひとつになっている今季の明治安田J1リーグ。サガン鳥栖も今月28日にJ1第10節・柏レイソル戦を控える中、スローインの分析に注力しているという。

 鳥栖OBの島川俊郎氏は、同クラブ所属MF手塚康平やMF長沼洋一と鼎談。今月25日に自身のYouTubeチャンネル「としおVideo /島川俊郎」でその時の様子が公開されているが、鳥栖スタッフによる対戦相手のスカウティング能力に話題が及ぶと、手塚は「なんか細かく『ここが空く傾向がある』とか言われる。(これだけのスカウティングは)他のクラブにはあまりない気がする」と分析の細かさを評価。長沼も「(スカウティングが)細かい。攻撃、守備、セットプレーの局面を区切って分析をする」と語ると、島川氏は「(分析のバリエーションが)これからどんどん増えていくと思うけどね」と私見を述べる。

 また、長沼は「スローインも分析する。今まではやったことなかった。今年スローインからの得点が多い」と指摘。J1第8節・ガンバ大阪戦で長沼が決めた先制ゴール、第9節・鹿島アントラーズ戦でFWマルセロ・ヒアンが叩き込んだ4点目もスローインが起点となっていただけに、島川氏も「気づいたらスローイン説結構あるよね」と反応。手塚が頷くと、長沼も「(スローインは)意外と大事」と私見を述べている。

 一方、町田はプレー強度の高さやスローイン、ロングスロー、ロングフィードを武器に躍進。ファウル数の多さやタックル、空中戦に拘る戦術などが議論の対象になることもあるが、第9節終了時点で首位に立っている。

 ただロングスローを巡っては、一部ファン・サポーターの間で批判の声が。それでも日本代表OBの内田篤人氏はインターネット動画配信サービス『DAZN』で今月18日配信開始の「内田篤人のフットボール・タイム」出演時に「賛否あるだろうけど、別にファウルでも何でもないし。サッカーの(戦術の)ひとつだから(問題ない)」と批判を一蹴。「真似しようとしても、簡単にはできない。ただロングスローやれば良いというわけではない」と黒田監督の緻密な戦術を称えている。