転職する際は、税金や確定申告についても注意しなければならない点がある。
社会保険
国民全員が健康保険へ加入する決まりになっているため、退職して社会保険を脱退した後に空白期間を設けることはできない。
例えば、5月末退職で6月1日から新しい会社で働くような場合には、社会保険を切り替えるだけだ。しかし、空白期間ができる場合は注意が必要だ。
どの会社にも属さない期間は、国民健康保険に切り替えるか、今まで働いていた会社の社会保険を任意継続するか、家族の扶養に入るかを選択する。
年金
年金に関しても、空白期間なく転職する場合は、会社が切り替えの手続きをしてくれる。
しかし、次の転職までに空白期間ができる場合は、年金に関する手続きが必要になる。国民健康保険に切り替える場合、同時に国民年金に切り替える手続きが必要だ。
確定申告
次の転職先に就業するまでにブランクがある場合や、年末前に退職した場合、会社員から個人事業主になった場合は、自分で年末調整の代わりに確定申告が必要だ。
特に、転職で空白期間がある人は、所得税を払いすぎている可能性がある。その場合は、所得税の還付を受けられる可能性があるため、損しないためにも手続きを忘れないようにしよう。
文・勝目麻希(ファイナンシャル・プランナー)
新卒で総合職としてメガバンクに入行し、法人融資・金融商品販売等を担当。転職・結婚・出産を経て一時は専業主婦になったが、自分の金融知識や実務経験を活かしたいと独学でライターの道へ。現在はファイナンシャルプランナーの知識を活かして金融系メディアを中心に執筆。