たおやかな走りと入念な作りが特別な時間を約束
1989年式メルセデス・ベンツ560SL。1989年の560SLは、1971年から1989年まで19年間にわたって生産された3代目SL(R107型)の最終モデル。ソフトトップ仕様の2シーターオープンボディに脱着できるアルミ製HTを標準装備。1台でオープンとしてもクーペとしても使える存在だった。560SLはアメリカ、日本、オーストラリアで販売。厳しい排出ガス規制で失ったパワーを補うため欧州仕様の5リッター/240㎰(500SL)に替えて大排気量の5.6リッター/235㎰ユニットを搭載した。3代目SLの総生産台数は約23万7000台。このうち3分の2が北米市場で販売された。
☆560SLのボディサイズは全長×全幅×全高4390×1790×1300mm、最小回転半径は5.4m 取り回しはいい。
☆5546㏄・V8OHC (235㎰/39.6㎏・m)はトルクフル。燃料供給装置はセミ電子制御インジェクション
☆アルミ製HTの脱着はディーラーに依頼するのが一般的だった。ソフトトップはキャンバス素材、ビニール製リアウィンドウ付き。
☆7Jアルミに205/65R15タイヤを装着。取材車の残り溝は八分山
☆最終限定車はウレタン製リアスポイラー標準装備。
☆横長形状のワイパー付きヘッドライトはH4ハロゲンタイプ
☆560SL最終モデルは運転席エアバッグ標準装備。ステアリングは400m/mと大径。オートAC、シートヒーター、PWなど装備は充実していた。
☆本革シートは手動調節タイプ。大型サイズで快適性はハイレベル。折りたたみ式センターアームレスト装備。
☆後方スペースは広い。手前の箱は救急セット。
☆ドア開閉音は重厚。独特のドアラッチ金具を持つ。
☆速度計内に各ギアの最高速度(1速は70㎞/h、2速は120㎞/h、3速は205㎞/h)を黄色の線で表示。
☆中央部に外気温度計をセット。純正オーディオはドイツのベッカー社製。
☆ゲート式4速ATは滑らかに変速。通常の発進は2速で行う。
☆アクセルは重い設定、ABS標準装備。
☆トランクは実用的な容量。床下にスペアタイヤを収納する。
☆R107型の3代目SLはV8ユニットを搭載した最初のSL。日本には350/380/450/560SLの4モデルが正規輸入された。優雅なパーソナルカーというキャラクター。
[新車時の車両データ]
サイズ:全長×全幅×全高4390×1790×1300mm、ホイールベース2455mm、トレッド前1460×後1450mm、車重1620kg。エンジン:5546㏄・水冷V型8気筒OHC、235㎰/4750rpm、39.6㎏・m/3250rpm。トランスミッション:4AT。サスペンション:前ダブルウィッシュボーン/後セミトレーリングアーム。ブレーキ:4輪ディスク。駆動方式:FR。乗車定員:2名。タイヤ&ホイール:205/65VR15+アルミ。新車時価格:1500万円。
提供元・CAR and DRIVER
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