インターネット上で横行している、有名人を騙った詐欺行為。投資を名目にした「投資詐欺」や、お金配りを名目にした「お金配り詐欺」などがありますが、今回紹介するのは人気YouTuberの名を騙った「お金配り詐欺」です。

無断で使われているのは、白い仮面がトレードマークのラファエル氏。ラファエル氏の名を騙った「お金配り詐欺」はかねてよりSNSを通じて行われていましたが、一時はめっきりその数が減少。ところが2024年1月頃から活性化。ネット上で話題になっています。

編集部でも1月頃にこの事態を把握。接触を何度か試みた結果、偽ラファエル3人とLINEで繋がることができました。しかし、短期間でLINEアカウントを使い捨てにしているのか、返答なし・途中で返事が止まる……などで話が進まず。どうやら警戒心がかなり高いようなのです。

■ できては消えてを繰り返している「偽ラファエル」のアカウント

この偽ラファエルによるお金配り企画。本物のラファエル氏側でも度々注意喚起が行われているにも関わらず、信じる人が後を絶たないのが現状です。

【詐欺られてみた】偽ラファエルの「お金配り」に釣られた結果
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

信じてしまう理由はいくつかあります。まずはプロフィールとアイコン設定。これは必ず本家のものが、ほぼそのまま利用されています。

加えて信じるポイントが、そのフォロワー数の多さ。お金配りの応募条件に「フォロー」を加えているケースもあり、その影響から数万単位のフォロワーを抱えていることも珍しくありません。また中には「認証マーク」を取得している場合も。

こうした条件がつみかさなり、本物のラファエル氏のサブアカウントだと信じてしまう人が多いのです。

ただし、本物のラファエル氏からの積極的な注意喚起のおかげもあり、しばらくすると凍結されることがしばしば。ちなみに、編集部で1月に接触を試みた複数の偽ラファエルも、3月中旬ころまでには、SNS・LINEともに凍結されていました。

■ 偽ラファエルはもともと「余命3か月の資産家の神谷」

そんな中、今回新たにXに現れた「偽ラファエル」アカウント。「ラファエル【配布】」という名前で活動をしていますが、お金配りのやり方などが1月に接触を試みたアカウントとほぼ一緒でした。どうやら「偽ラファエルによるお金配り」は、何らかの詐欺グループによりフォーマット化されているようです。

【詐欺られてみた】偽ラファエルの「お金配り」に釣られた結果
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

そして驚くのが、やはりそのフォロワー数の多さ。偽にもかかわらず、本稿執筆時点(4月15日)で9万フォロワーを有しています。ただし、これには少しカラクリがありました。

実はこのアカウントは過去に、「神谷」という名前でお金配りをしていた形跡があります。

【詐欺られてみた】偽ラファエルの「お金配り」に釣られた結果
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

アカウント開設は2022年7月、お金配りはその翌月8月からスタートしています。当初の設定は「余命8ヶ月」の「資産家」で、プロフィール欄には「詐欺師を撲滅するまでは死ねない」などが書かれていました。

神谷時代から少しずつフォロワー集めを行い、ある程度になった時点で偽ラファエルに転生。転生時期は2024年に入ってかららしく、2月22日のポストではまだ「神谷」だと名のっています。

【詐欺られてみた】偽ラファエルの「お金配り」に釣られた結果
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

さて、この元神谷ラファエル。お金配りポストを行うはいいものの、最近では「コミュニティーノート」に監視されているらしく、いくつかの投稿には「詐欺」に関する注意喚起がつけられています。

【詐欺られてみた】偽ラファエルの「お金配り」に釣られた結果
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

これでは商売あがったり……かとおもいきや、同じくお金配りを行っている怪しいアカウントのポストをせっせとリポスト。グループのフォロー側にまわっているようです。

こうした状況もあり、どう弁解しようが明らかにお金配りなんて「ウソ」なわけですが……。我々は信じますとも。ウソつきだなんて思いません。

元神谷であることはおいといて、このラファエルさんがポストで訴えている「まだ私をウソつきだと思ってる人試しに応募してみて下さい」の言葉を信じてみようじゃありませんか!

【詐欺られてみた】偽ラファエルの「お金配り」に釣られた結果
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

なぜならば、騙されるのが筆者のお仕事だから。読者命名「プロ詐欺ラレヤー」の名にかけて、しっかり騙されていきます。

さて、どんな方法でお金がもらえるのか?確認していきましょう。