独創的な美術スタイルや音楽、物語の深み、そして精緻に構築された世界観が国内外問わず高い評価を受けているスタジオジブリの作品。環境への尊重や平和の追求、家族愛といった普遍的なテーマを探求し、あらゆる年齢層の観客に愛されている。今回は日本の代表的なアニメーションであるスタジオジブリの映画と国産ブランドであるセイコーとのコラボモデルを過去に発売されたものもあわせて紹介する。
■不朽の名作『風の谷のナウシカ』との数量限定コラボモデル
この春、“セイコー プレザージュ”から、スタジオジブリ作品『風の谷のナウシカ』との数量限定コラボモデル（22万円）が国内、海外で順次発売された。
1984年に公開された『風の谷のナウシカ』は、戦争で巨大産業文明が滅亡してから約1000年後の世界を舞台に、王蟲（オーム）と心を通わせ自然の中で生きる少女、ナウシカを主人公にした物語。
今回のモデルの丸型ケースには、ヴィンテージ風の加工が施されている一方で、ダイヤシールド加工をプラスすることで日常での擦り傷にも配慮されている。また、ナウシカが劇中で着ていたブルーの服と同じ色合いのダイヤルは、琺瑯（ほうろう）職人・横澤満氏の監修のもとで作り上げられた。6時位置には、ナウシカの服に描かれた紋章をデザイン。木の葉をイメージした時分針は、ダイヤルに映えるホワイトカラーである。分針を長くすることにより、時刻の確認しやすくしているという。さらに、ゴールドカラーに仕上げられた秒針がアクセントとなっている。
側面には、劇中に登場する王蟲の眼をモチーフにした、ブルーカラーのガラスをあしらった。また、レザーストラップの内側にも王蟲を刻印した、ファンも大喜びの特別仕様となっている。
シースルー仕様の裏ぶたなので、ゴールドカラーの回転錘の動きも楽しめる。ガラス部には、風の谷の言い伝えである“Clothed in blue robes, descending onto a golden field.” （そのもの青き衣をまといて、金色の野に降り立つべし）のほか、地球が浄化されていくことを暗示するラストシーンが描かれている。
■【セイコー×天空の城ラピュタ】シータが着用しているペンダントの飛行石が文字盤に
2021年の夏には、スタジオジブリ作品『天空の城ラピュタ』（16万5000円）にインスピレーションを受けた数量限定モデルが発売されている。現在は販売終了。シータがペンダントとして身につけている飛行石の紋章を、琺瑯ダイヤルの6 時位置に配置している。また、りゅうずにおいてはガラスを用いて飛行石を再現している。
時計塔を想起させるローマ数字のインデックスのほか、柔らかなダイヤルカラーやレトロな表情の「メガネ針」を組み合わせた。懐かしさを表現しながら、ステッチが施された厚めのコードバンストラップが、ノスタルジックな雰囲気を際立たせる。なお、ストラップの裏には、ラピュタにある石碑の模様もデザイン。
裏ぶたのガラス部には、パズーの父が天空の城を見つけた時に撮影した写真を描いた。裏ぶたの金属部分には、ラピュタの言葉「リーテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール」（「我を助けよ、光よよみがえれ」）が記されている。
■カオナシの姿が暗闇で光って見える？『千と千尋の神隠し』とのコラボ
2019年には、セイコーウオッチのカジュアルブランドである“アルバ”からは『千と千尋の神隠し』とのコラボ腕時計（1万4000円）も販売されていた。現在は販売終了。
劇中に登場する印象的なキャラクターのカオナシが、文字盤中央に描かれている。ルミブライト（高輝度蓄光塗料）でプリントしているので、暗闇でカオナシが光って見える。不思議の町の時計台をモチーフにしたインデックスと針も魅力的だ。大字の数字表記により和モダンのユニークなデザインに仕上がっている。
また、裏ぶたには、『千と千尋の神隠し』の映画タイトルが印されている。
アニメーション業界においても特異な存在であり、その作品は多くの人々に影響を与え、アニメーションの可能性を広げるとともに、日本文化の象徴として世界中に愛され続けているスタジオジブリの映画たち。腕時計国産ブランドのセイコーとのコラボに今後も期待したい。
文◎トレンドライター ゆい
提供元・Watch LIFE NEWS
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