■役所が明かす「本当の治安」

平成18年(2006年)から4年連続で「23区の刑法犯認知件数ワースト1位」を記録した足立区。今回、刑法犯認知件数が増加したと聞くと、やはり治安が悪いのでは…と思ってしまうかもしれない。ただ、近年の足立区はそうしたイメージとギャップがあるようだ。

担当者は、「一時期に比べると、刑法犯は減っています。平成13年(2001年)の1万6,000件から現在は3,000件ほどになっています。面積割や人口割でも決して悪い数字ではありません。面積割であれば、東京23区内で上から6番目、人口割だと13番目なので、東京23区内では良い位置に入っています。この10年ほど、区では刑法犯の認知件数を減らすことに重点を置いてきました」と話す。

今回は刑法犯認知件数が増えた結果になったが、2000年代の「東京で最も治安の悪い区」から状況は改善しているようだ。数年後、我々が足立区に抱く印象はガラッと変わっているかもしれない。