鋭利なガンディーニ・デザインが最高

 1980年式マセラティ・カムシン。カムシンは1972年のトリノ・ショーでデザインを発表し、1973年のパリ・ショーでデビュー。1974年から生産を開始したマセラティのフラッグシップV8スーパースポーツ。名匠マルチェロ・ガンディーニが手がけたスタイリングは、現在でもまったく新鮮味を失っていない。空気の壁を切り裂くような鮮烈なウエッジラインが特徴。なお、カムシン(KHAMSIN)のネーミングはサハラ砂漠を吹き抜ける熱風を意味する。取材車は後期型に当たる1980年モデル。

【20世紀名車ギャラリー】GT性能を磨いたV8スーパースポーツ、1980年式マセラティ・カムシンの肖像
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

☆カムシンはガラスパネル式のリアエンドにより良好な視界を確保。左右4本出しのマフラーが奏でるエグゾーストノートはパワフルな重低音。左右のドアミラー希少なピタローニ製純正品を装着。撮影車の内外装は新車同様の完全オリジナル状態。カムシンの総生産台数は約430台。日本には20台ほどが輸入された。

【20世紀名車ギャラリー】GT性能を磨いたV8スーパースポーツ、1980年式マセラティ・カムシンの肖像
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

☆オールアルミ製のV8DOHCユニットはレーシングカーに用に開発したエンジンがベース。

【20世紀名車ギャラリー】GT性能を磨いたV8スーパースポーツ、1980年式マセラティ・カムシンの肖像
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

☆ヘッドランプは4灯リトラクタブルタイプ、ノーズ部のルーバーは1976年に追加された後期型の特徴。

【20世紀名車ギャラリー】GT性能を磨いたV8スーパースポーツ、1980年式マセラティ・カムシンの肖像
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

☆特徴的hな非対称形状のボンネットルーバー。向かって左のルーバーは空調用の空気取り入れ口。

【20世紀名車ギャラリー】GT性能を磨いたV8スーパースポーツ、1980年式マセラティ・カムシンの肖像
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

☆取材車は215/70R15サイズのピレリと6.5Jリムのカンパニョーロ製軽量アルミの組み合わせ。

【20世紀名車ギャラリー】GT性能を磨いたV8スーパースポーツ、1980年式マセラティ・カムシンの肖像
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

☆室内はオーセンティックな造形。良質な本革とスエード調素材で仕上げた室内の作りと質感は上クラス。ステアリングは手を離すと自動的に直進状態に戻るパワーセンタリング機構付き。ペダルストロークが短い独特なタッチのブレーキとともに操縦フィールはモダンな印象が強い。

【20世紀名車ギャラリー】GT性能を磨いたV8スーパースポーツ、1980年式マセラティ・カムシンの肖像
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

☆シートは適度なバケット形状、ホールド製は良好。ドア部にテールゲート&燃料リッド開閉レバーを配置する。

【20世紀名車ギャラリー】GT性能を磨いたV8スーパースポーツ、1980年式マセラティ・カムシンの肖像
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

☆メーターは丸型形状。速度計は270km/hスケール。

【20世紀名車ギャラリー】GT性能を磨いたV8スーパースポーツ、1980年式マセラティ・カムシンの肖像
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

☆トランスミッションは大トルク対応型ボルグワーナー製3速AT。

【20世紀名車ギャラリー】GT性能を磨いたV8スーパースポーツ、1980年式マセラティ・カムシンの肖像
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

☆ラゲッジ空間は広い。2シーター構成だが、前席背後に本革張りの小物置きスペースがある。

【20世紀名車ギャラリー】GT性能を磨いたV8スーパースポーツ、1980年式マセラティ・カムシンの肖像
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

[新車時の車両データ]
サイズ:全長×全幅×全高4430×1800×1200mm、ホイールベース2271mm、車重1110kg。エンジン:4930ccV型8気筒DOHC、280ps/48.8kgm。トランスミッション:3AT。駆動方式:FR。新車時価格:1312万5000円(ディーラー輸入車価格)

【20世紀名車ギャラリー】GT性能を磨いたV8スーパースポーツ、1980年式マセラティ・カムシンの肖像
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)
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(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

提供元・CAR and DRIVER

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