VfBシュツットガルト所属の日本代表DF伊藤洋輝に、今夏移籍の可能性が浮上。ドイツ紙『ビルト』が23日、他クラブからの関心を報じている。
同紙は「シュツットガルトは来季UEFAチャンピオンズリーグ出場権を獲得しても、非売品は2人だけ。これは驚きだ」という見出しのもと、所属選手の去就を特集。これによると、クラブ首脳陣はDFヴァルデマール・アントンとDFマクシミリアン・ミッテルシュテットの放出には一切応じない方針を固めているが、それ以外の選手に関しては退団の可能性も考慮しているとのこと。記事では、シュツットガルトが現有戦力の放出に迫られている背景として「クラブは財政面でやりくりをしなければならない」と説明されている。
また、伊藤については「彼には3000万ユーロ(約48億円)の契約解除条項が盛り込まれている。すでにドイツ国外クラブから関心を寄せられている」とリポート。昨年夏にオランダ1部アヤックスからのオファーを拒否し、2027年6月まで契約延長したにもかかわらず、他クラブからのオファー次第では移籍の可能性があるとのこと。一部ではシュツットガルトの今夏日本ツアー実施が報じられているが、他クラブ移籍で来日しないケースも想定される。
伊藤は2021年6月にジュビロ磐田からシュツットガルトへ移籍すると、加入1年目から出場機会を確保。翌2022/23シーズンにセンターバックの主力選手として活躍。MF遠藤航とともにブンデスリーガ残留に大きく貢献していた。そして今季は左サイドバックでレギュラーを確保も、昨年11月以降は再びセンターバックでプレー。ここまでリーグ戦21試合でスタメン出場している。
なお、伊藤のシュツットガルト移籍を手掛けたスベン・ミスリンタット氏は、今月23日にボルシア・ドルトムントの最高経営責任者(CEO)に就任することが決定。同氏はアヤックスのフットボールディレクターを務めていた昨年9月、オランダのスポーツ専門チャンネル『Ziggoスポーツ』のインタビューで「新戦力を獲得する時、私はその選手がプレーしているリーグを判断材料とするのではなく、選手自身のクオリティを評価する。勇気をもって評価すれば、才能豊かな選手はどこにでも現れる。そうした事例は日本人選手で見てきた」とコメント。日本人選手の能力を評価していただけに、伊藤の獲得に動くか注目が集まる。