2024年の元日、能登半島に未曾有の震災が起こり、復興までに相当な時間を要する事態となっている。
そんな中、これまでライバルとして切磋琢磨していた2つの酒造がタッグを組み、限定1,000本となる「名前のない日本酒」を造り出している。
4月22日(月)から、応援購入サービス「Makuake」にてプロジェクトを実施中だ。
「神泉」の東酒造×「能登末廣」の中島酒造店
今回のプロジェクトは、同じ石川県内でも比較的被害の少なかった小松市の東酒造(ひがししゅぞう)が、輪島市の中島酒造店に手を差し伸べることで実現している。
万延元年(1860年)に創業し、現当主で7代目となる東酒造は、日本遺産にも指定される小松の石材で建てられた石蔵で醸造を行う酒造。
代表銘柄は「神泉」で、フルーティな口当たりや味わいと香りのバランスを特徴とする「神泉大吟醸」は、初代政府専用機にも搭載されて愉しまれたという。
一方、明治元年(1868年)に創業した中島酒造店は、石川県内でも最小規模の蔵元であることを誇りに、地元に愛される酒造りを大切にしてきた酒造。
代表銘柄は「能登末廣」で、金沢酵母が創り出す涼やかな吟醸香などを特徴とする。
それぞれの“らしさ”を愉しめるフレッシュな日本酒
そんな2つの酒造がコラボした「名前のない日本酒」では、東酒造の「神泉」らしさと中島酒造店の「能登末廣」らしさの両方が出るように、それぞれが得意な酵母を合わせ仕込んでいるという。
また、両酒造の杜氏が一緒に製造計画を行い、同じ蔵に入り、ともに仕込むという異例かつチャレンジングな生産体制も特徴的だ。
ちなみに今回のプロジェクトでは、経費を除く売上の全額が、中島酒造店の再建や自社銘柄の仕込みに充てられるという。
現在は初絞りを終える頃で、5月中旬以降に、まっさらなキャンバスに描かれたフレッシュな日本酒が誕生する。
震災から力強い復興を果たそうとしている能登・石川に想いを馳せながら、その味わいを確かめてみたい。
名前のない日本酒
価格:9,000円(税込)
内容量:四合瓶(720ml)
(zlatan)