限界住宅になる物件をつかまないためのコツ
とはいえ、東京をはじめとする大都市で一軒家を購入するのはハードルが高い。持ち家を手にするなら分譲マンションが現実的だ。数十年後に限界住宅になってしまう物件をつかまないためのコツはあるのか。
「立地の良いマンションを買ってください。たとえば青山、麻布、赤坂など、いい場所にあるマンションは古くなっても確実に売れる。立地のいい物件は古くなっても人がどんどん入れ替わるからです。入れ替われば若い人が入ってくる。そうすると管理費や修繕積立金を支払うことに支障はありませんので管理は安泰です。とはいえ青山、赤坂のマンションを買える方は限られます。そこで私がお勧めするのは主要幹線の急行や快速が停まる鉄道駅から徒歩7分以内の物件です。この条件のマンションなら、物件の流通性を確保できます」
冒頭部で触れた「晴海フラッグ」はどうだろうか。
「住んでみたら良い場所なのかもしれませんが、投機目的で購入している方が多そうなのが気になります。投機目的の人のなかには『来年売るので今は修繕しないでいい』という人も出てくるので、建物の修繕に消極的。だから話し合いが進まない。特にタワーマンションの修繕費は一般的なマンションより数倍高い。大規模修繕にあたっては所有者が一致団結して対処しなければなりません。昨今の建設費の値上がりは当然、修繕費の値上がりに直結し、現在の積み立て計画では足りなくなるおそれもあります。話題となった限界住宅のようなマンションよりも早い段階でいろいろな問題が噴出することが予想されます」
分譲マンション問題は今後、大きな社会問題となる可能性を秘めている。
(文=渡辺雅史/ライター、協力=牧野知弘/オラガ総研代表取締役)
提供元・Business Journal
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