フェイエノールト所属の日本代表FW上田綺世は、今月21日に行われたオランダ国内カップ戦決勝のNECナイメヘン戦で途中出場。FW小川航基やMF佐野航大との日本人対決を制したが、アルネ・スロット監督は上田の出来に満足していないようだ。
昨年夏にベルギー1部サークル・ブルッヘからフェイエノールトへ完全移籍した上田だが、今季ここまでリーグ戦でわずか1試合のスタメン出場。今もなお、メキシコ代表FWサンティアゴ・ヒメネスの控えという立場だが、ヒメネスも不調に。今季開幕から昨年12月までは13ゴールと結果を残していたが、2024年のリーグ戦ではわずか3ゴール。決定機を逃すシーンも多く見られ、上田のスタメン起用を望む声が挙がっていた。
しかし、スロット監督はカップ戦決勝でもヒメネスをスタメン起用。上田は75分にヒメネスに替わって途中出場も、無得点に終わった。またオランダメディア『Voetbal』によると、指揮官はナイメヘン戦キックオフ直前のインタビューで、日本代表FWについて以下のように語ったという。
「正直なところ、ここ数週間で上田の印象はかなり良くなったと言わざるを得ない。トレーニングでは簡単にゴールネットを揺らしている。ただ、今のところ試合ではほとんど決めていない。以前にも説明したことがあるが、満足できない時は、もっとうまくプレーできるという自信を持たなければならない」
メンタリティーの部分における問題点を指摘された上田だが、指揮官は米メディア『ESPN』のハンス・クレイ記者から「上田がヒメネスの後継者にふさわしいか」と訊かれると、「少なくとも、ボールを持っていないときのアグレッシブさではもう一歩前進しなければならない。ただ、彼の得点能力については、過去と現在を見れば、まったく疑問はない」と期待感を寄せている。ヒメネスに今夏退団の可能性が報じられているだけに、来季のゴール量産を思い描いているようだ。