日本代表MF鎌田大地には、今季限りでのセリエA(イタリア1部)ラツィオ退団を決断した可能性が報じられている。そんな中、両者の契約内容の一部が明らかになったほか、ラツィオ幹部が同選手の去就に言及している。
鎌田は2022/23シーズン終了後にアイントラハト・フランクフルトを契約満了により退団すると、昨年8月にラツィオと1年契約を締結。マウリツィオ・サッリ監督のもとではMFルイス・アルベルトの控えに甘んじていたが、先月中旬の監督交代をきっかけに序列が一変。イゴール・トゥドール監督のもとではリーグ戦3試合続けてフル出場。今月19日開催の第33節ジェノア戦でのスタメン出場も予想されている。
ただ、イタリア紙『イル・メッサジェッロ』は9日に「鎌田はトゥドール監督に対して、すでに退団の意思を伝えている。2年間の契約延長オプションは行使されない見込み」とリポート。DF板倉滉擁するボルシアMGとの交渉も報じられるなど、今夏退団が既定路線との見方が広まっている。
そんな鎌田の去就について、欧州の移籍市場に精通しているジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏は17日、Xで「彼は今後数週間のうちに、自身の将来について決断を下すだろう。彼はラツィオに100ユーロ(約16000円)を支払うことで、2027年6月まで契約を延長できるが、そうでない場合にはフリーでチームを去ることが認められる」と投稿している。
また、イタリアメディア『カルチョメルカート』はロマーノ氏の投稿内容を伝えた上で、100ユーロ支払いという契約条項に対するアンジェロ・ファビアーニSD(スポーツディレクター)の反応をリポート。これによると、同SDは「彼とは1年契約を結んでいるが、我々としては複数年契約を結びたかった。彼からは、残留するかどうかのオプションを保留することを要求された。このオプションを行使できるのは彼だけで、我々はほとんど何もできない」と、日本代表MF退団の可能性を認めたという。
なお、イタリアメディア『トゥットメルカート』は今年2月29日に「鎌田の年俸は300万ユーロ(約4億9000万円)であり、チームで3番目の高給取りだ」とリポート。イタリア紙『コリエレ・デッロ・スポルト』は、同選手がラツィオに残留する場合、来季以降はチーム最高額の年俸600万ユーロ(約9億9000万円)を受け取る可能性を伝えている。アーセナル所属DF冨安健洋に匹敵するほどの巨額年俸を受け取るのか、新天地を求めるのか、鎌田に究極の選択が迫られる。