林大地 写真:Getty Images

 かつてサガン鳥栖でプレーしていた東京五輪日本代表FW林大地は、今季限りでドイツ2部ニュルンベルクをレンタル移籍期間満了により退団することが既定路線と報じられている。そんな中、ベルギーメディアは同国1部シント=トロイデンVV(STVV)復帰の可能性を分析。トルステン・フィンク監督の去就次第では退団も想定されるという。

 林はSTVV在籍時の2022/23シーズンにベルギー1部リーグで7ゴールをマークすると、同シーズン終了後にニュルンベルクへ移籍。更なるステップアップが期待される中、ドイツ2部リーグ第2節ハノーファー戦から4試合連続スタメン出場で2アシストとスタートダッシュに成功していた。しかし昨年9月にアキレス腱を負傷すると、状況は一変。復帰後はほぼ全試合で途中出場と控え要員に甘んじると、今年1月末に再びアキレス腱を負傷。今もなお戦列を離れているだけに、ドイツ紙『ビルト』が今月4日に「ニュルンベルクは買い取りオプションを行使しないだろう」と退団の可能性を伝えていた。

 ベルギーメディア『Voetbal』は17日、林がSTVVに復帰する可能性について「十分ある。来季にむけての思わぬ補強になる可能性がある」としつつも、「彼の状態が万全になり、公式戦で復帰するのは早くても今年10月だ。来年にずれ込むかもしれない」と負傷状況について悲観的な見解を示している。

 また、同メディアは林が昨年夏にSTVVを離れた理由も考察。「フィンク監督は自分の戦術に林がマッチしていないと考えている。林もSTVVと2025年6月まで契約を残す中、新たな挑戦を求めていた」とした上で、「フィンク監督が来季もSTVVを率いるかどうか疑問だ」と同選手の去就が監督人事に左右される可能性もあわせて伝えた。

 今年いっぱい公式戦でプレーできない可能性も想定される林。STVVとしても契約年数が残り1年であるだけに、同選手の放出により移籍金を手に入れるチャンスは来年1月の移籍ウィンドウのみだが、怪我明けで欧州他クラブからオファーが届く可能性は考えづらい。今夏残留は既定路線とみられるだけに、怪我の回復度次第では来年Jリーグ復帰というシナリオもありそうだ。