U23中国代表GKユ・ジンヨン(山東泰山)は、今月16日開催のAFC U23アジアカップ兼パリ五輪予選グループステージ初戦(対U23日本代表)で、GK登録にもかかわらずフィールドプレーヤー(FP)として出場した。この異例とも言える起用法は、Jリーグ界でも話題に。GK山ノ井拓己(ツエーゲン金沢)はアビスパ福岡所属時の経験を思い起こしたという。
山ノ井と言えば、2022年8月3日開催のYBCルヴァンカップ・プライムステージ準々決勝の1stレグ・ヴィッセル神戸戦でFPとして途中出場したことが記憶に新しい。この一戦では、福岡所属の選手スタッフ計9名が新型コロナウイルス陽性判定を受けて、ベンチ入りできず。GK杉山力裕、山ノ井、DF前嶋洋太、MFジョルディ・クルークスの4選手しかベンチ入りできないという緊急事態だった。
それでも福岡は、FWジョン・マリとFWルキアン・アラウージョのゴールでリードを奪うと、後半途中で前嶋とクルークスを投入。そして2-0で迎えた90+4分には、山ノ井拓己がFW城後寿にかわって途中出場した。
ユ・ジンヨンがパワープレー要員として、FW起用されたことが話題になっている中、山ノ井は17日午前にX(旧ツイッター)を更新。「朝起きたら通知が来ていたので見たところU23の中国代表のGKがFPで出場されたそうですね!」と切り出すと、「またいつか出る時が来るかもしれないので本職のGK練はもちろんですが、こっそりフィールドプレーヤーの練習もしておきます笑」とジョークを飛ばす。そして、FPのユニフォームを身にまとい、MFアンドレス・イニエスタらと対峙する自身の姿をアップして「このシーンはイニエスタ選手に気付いたら抜かれてました‥笑」とファン・サポーターに説明した。
また、FC東京のコミュニティジェネレーターを務める石川直宏氏も、中国代表の起用法に言及。試合終了直後に「GKがFPに!?逆はあっても初めて見た」と驚きを隠せなかった。
なお、山ノ井のFP起用は、キーパーグローブの着用義務という点でも話題に。同選手と契約を結んでいる『HO SOCCER』のスタッフが「試合出場時には必ず弊社のキーパーグローブを着用すること、と契約書明記しておりますが、山ノ井選手、素手で出ておる。(がんばれ)」と投稿すると、福岡サポーターを中心に「契約違反になるのか?」「これはしょうがないね」といったメッセージが寄せられていた。