ガソリン価格の高騰が長期間続いている。2024年3月25日時点のガソリン価格は1リットルあたり174.4円(資源エネルギー庁「石油製品価格調査」)。車を多用する人にとっては手痛い出費だ。そんな中でもガソリン代を節約できる方法を7つご紹介しよう。

ガソリンの節約法1:定期的に点検・整備を行う

車の定期的な点検・整備を行ってベストな状態に保つことでも、無駄なガソリンの消費を減らすことができ、ガソリン代の節約につながる。車を安全に運転するという観点からも重要だ。特に重点的にチェックし、メンテナンスして欲しい項目を紹介するので、参考にしてほしい。

● エンジンオイル
● エンジンオイルフィルター
● クーラント(冷却水)
● ブレーキオイル
● ウィンドウォッシャー液
● タイヤ
● バッテリー
● エアクリーナー
● ワイパーゴム
● エアコンフィルター

ガソリンの節約法2:必要以上に荷物を載せない

車に荷物を多く積むとガソリンを無駄に消費してガソリン代が増える。必要以上に車に荷物を載せないことも大切だ。環境省の試算によれば、100㎏の荷物を載せて走った場合、3%程度燃費が悪化するという。また、空気抵抗が強いと燃費が悪くなるので、スキーキャリアなどたまにしか使わない外装品はこまめに外そう。

ガソリンの節約法3:急ブレーキ・急発進を避ける

急ブレーキや急発進もガソリンを無駄に消費する。また、交通事故を招く恐れもあるので可能な限り避けるべきだ。環境省の試算によれば、車間距離が短くなり、無駄な加速・減速が多くなると、市街地では2%程度、郊外では6%程度も燃費が悪化するという。車間距離を十分に取って余裕のある運転を心がけよう。

ガソリンの節約法4:夏はサンシェードを利用する

エンジンの力で動くコンプレッサーで車内を冷やすカーエアコンの冷房はガソリンの消費速度を上げるため、車内が高温になる夏はガソリン代もかさみやすい。

その対策として、車内の温度をできるだけ上げないためにもサンシェードの利用がおすすめだ。日差しを遮るサンシェードをフロントガラス部分に置くことで、車内の温度上昇をある程度抑えることができるのでぜひ試して欲しい。

また、運転前に車のドアを開けて換気を行うことも習慣づけよう。

ちなみに車の暖房は家庭用エアコンとは異なりガソリンの消費には関係しないので、節約のために寒さを我慢する必要はない。

ガソリンの節約法5:ガソリン比較サイトで安いガソリンスタンドをチェックする

ガソリン価格比較サイトでは全国各地の安いガソリンスタンドが簡単に見つけられる。車で遠方に行く場合はその地域の安いガソリンスタンドを検索してみよう。昨今はアプリもあるので、遠出をする予定があるなら事前にインストールしておくのをおすすめする。

ガソリンの節約法6:お得なポイントカードを確認する

ガソリン代の節約にはお得なポイントカードを利用してみよう。例えば「Ponta、楽天などのポイントカードを持参する」「ガソリンスタンドの会員カードや会員アプリを提示する」といった方法だ。

特定の条件を満たすと1リットルあたりのガソリン代が通常より数円安くなることがある。また、ガソリンスタンドの会員になるとガソリンの割引クーポンをもらえることもあるので、自宅や職場の近隣など、決まった場所で給油をするなら会員になっておこう。

全国規模で展開する主要なガソリンスタンドが提携している共通ポイントを紹介するので、参考にしてほしい。

ENEOS Tポイント
楽天ポイント
dポイント
出光
(アポロステーション)
Pontaポイント
楽天ポイント
dポイント
コスモ石油 楽天ポイント
dポイント
WAONポイント

ガソリンの節約法7:お得なクレジットカードで給油する

給油時に値引きされるクレジットカードがある。例えばENEOSカードCではひと月あたり7万円以上の利用でリットルあたり最大7円引きになる(利用条件あり)。

また、コスモ・ザ・カード・オーパスではコスモ石油での給油が会員価格になるうえに、イオングループの共通特典が受けられるので「普段の買い物は近所のイオンが多い」という人は要検討だ。

アポロステーション(出光)を使う機会が多いという人は公式クレジットカードの「apollostation card」を検討したい。いつでもガソリン・軽油が2円/L引きになるうえに年会費無料なので「給油専用のカード」として使うのもアリだろう。

ガソリン代を節約するためにもエコ運転を心がけよう

ガソリン価格が下がる気配がない昨今、如何にガソリン代を抑えるか悩ましいという人も多いだろう。たしかに「これをやればガソリン代がタダ同然!」という方法は存在しないが、さまざまな工夫を組み重ねることで出費は着実に減らせる。事前チェックやエコ運転のために自分でできることをまずはやってみてはいかがだろうか。「少しずつ」が大きな節約につながるかもしれない。

文・荒井美亜(金融ライター/ファイナンシャル・プランナー)
立教大学大学院経済学研究科を修了(会計学修士)。税理士事務所、一般企業等の経理を経験して現在は金融マネー系ライターとして活動中。日本FP協会の消費者向けイベントにも講師として登壇経験あり。