大岩剛監督率いるU23日本代表は、今月22日開催のAFC U23アジアカップ兼パリ五輪予選グループステージ第3戦でU23韓国代表と激突する。その韓国代表は、DFキム・ジス（ブレントフォード）、MFヤン・ヒョンジュン（セルティック）にくわえて、14日にMFペ・ジュノ（ストーク・シティ）の大会不参加も正式決定。日本もGK鈴木彩艶（シント=トロイデンVV：STVV）やMF鈴木唯人（ブレンビーIF）など一部の海外組を欠いているにも関わらず、韓国国内では日本のメンバー構成を妬む声が湧き起こっている。
大韓サッカー協会（KFA）は今月1日にU23韓国代表のメンバーを公式発表。海外組からはキム・ジス、ヤン・ヒョンジュン、ペ・ジュノ、MFキム・ミンウ（デュッセルドルフ）、MFジョン・サンビン（ミネソタ・ユナイテッド）の5名が招集されていた。しかし、キム・ジス、ヤン・ヒョンジュンの2選手は所属クラブが代表チームへの派遣を拒否。ペ・ジュノに関しても「チーム事情で代表チーム合流が不可能になった」とKFAが14日に声明を発表。代替選手としてMFチェ・ガンミン（韓国1部・蔚山HD）を追加招集している。
また、韓国メディア『スポーツソウル』はKFAの発表直後に「ジョン・サンビンも現地時間15日にドーハ入りの予定であり、初戦でのプレーは厳しい見込みだ。ペ・ジュノの離脱で、代表チームは大会前から悔しい思いをしている。プランBがますます重要になっている」と綴っている。
同メディアは、キム・ジス、ヤン・ヒョンジュンの不参加決定後の10日にも、韓国代表メンバーについて「ライバルの日本が海外クラブから5人を借り入れたのに、韓国はなぜ拒否されるのか。不公平だ」という見出しのもと、“日韓比較論”を展開。
日本の海外組について「GK小久保玲央ブライアン（ベンフィカ）、MF佐藤恵允（ブレーメン）、DF内野貴史（デュッセルドルフ）は所属クラブで控え要員だ。MF山本理仁、MF藤田譲瑠チマ（STVV）は主力選手としてプレーしているが、所属先のSTVVは日本企業が経営している。長期間にわたり日本人選手をたくさん抱えているクラブだ」とやや否定的な見解を示した上で、「ヤン・ヒョンジュンはセルティックで重宝されている。ペ・ジュノもイングランド2部リーグでコンスタントにプレーしており、所属クラブは3部降格の危機に直面している」と予防線を張っている。
ただ、日本の海外組についてもベストメンバーでないことは明らかだ。MF久保建英（レアル・ソシエダ）が招集不可能であることはもちろん、MF鈴木唯人（ブレンビーIF）、FW福田師王（ボルシアMG）など、昨年11月の国際親善試合アルゼンチン戦で活躍した選手も相次いで招集不可能に。当初の想定より小粒とも言えるメンバーで大会に臨む。「一部の海外組を欠く」という同じ条件のもと、両国代表の実力が試される。
