佐野航大 写真:Getty Images

 日本代表MF佐野海舟(鹿島アントラーズ)の弟であるMF佐野航大は、昨年夏にファジアーノ岡山からオランダ1部NECナイメヘンへ完全移籍。パリ五輪参戦への期待も高まる中、本人が海外挑戦当初に抱えていた悩みを明かしている。

 AFC U20アジアカップやFIFA U-20ワールドカップの舞台でプレーするなど、岡山時代から頭角を現していた佐野。海外挑戦1年目の今季はここまで公式戦24試合の出場で3ゴール2アシストをマークするなど、日本代表FW小川航基とともに主力選手として活躍している。

 ナイメヘンのクラブ公式チャンネルでは、今月11日に佐野のインタビュー動画が掲載。同選手は「もうやっと(今シーズンが)終わるかという感じるですね。(オランダでの生活が)始まってからは、外も暗いし、正直朝起きたらメンタル的に結構来るなと思ったんですよ。でもクラブに入れば、みんな明るいし、つねにそういう雰囲気でやってくれるので、助かりました」と、オランダでのプレーについて語っている。

 また、オランダの生活で困っていることを訊かれると、「いや、まあ天気。冬の天気と…特にないですね。でもウォシュレットは欲しいですね」と回答。ナイメヘンの街が北緯51度に位置しているということもあり、冬の日照時間の短さを気にしているようだ。

 佐野は今年1月中旬のリーグ戦再開以降はほぼ全試合でスタメン出場しているが、加入当初はベンチ要員だった。それだけに、同選手は今季前半戦で感じたことについて、以下のようなコメントを残している。

 「ベンチでアップはするけど、『監督の構想外なんだな』という感じでしたね。だからこそ、試合に出たいと思っていたので、練習からやるべきことをやるしかないなと。出た試合で必ずコツコツやれたら、チャンスは来ると思っていたので、出た試合で結果やインパクトを残すことを意識して練習していました。試合に出られない理由を冷静に考えて、足りない部分を徹底的に直すうちに、いくつかチャンスを貰いました」

 今やナイメヘンサポーターから絶大な支持を得ている佐野。オランダ紙『AD』が先月7日に「佐野の次のステップはPSV、フェイエノールト、アヤックスになるはずだ」とオランダ国内移籍の可能性を報じるなど、同選手への注目度が高まっている。