FC東京のゴール裏 写真:Getty Images

 FC東京はAFC U23アジアカップ兼パリ五輪予選のU23日本代表GK野澤大志ブランドン、MF松木玖生、MF荒木遼太郎を欠く中、今月13日の明治安田J1リーグ第8節で東京ヴェルディと激突。昨年7月12日開催の天皇杯3回戦以来となる東京ダービーを前に、“ヴェルディ”表記を巡り議論が白熱する中、FC東京の経営権を持つ『株式会社MIXI(ミクシィ)』木村弘毅代表取締役社長が、ダービーに対する思いを綴った。

 昨年の天皇杯3回戦で、味の素スタジアムの最寄り駅である飛田給駅前看板の器物損壊、FC東京ゴール裏における火薬類等危険物の使用でサポーターに無期限入場禁止処分が科されるなど、東京ダービーでの問題は後を絶たない。

 今季初めてのダービーマッチでも、戦前からFC東京の公式Xアカウントや公式サイトにおける「東京(TOKYO)表記なし」を巡って議論が白熱。Xアカウントの背景画像には一時、日本代表DF長友佑都の姿とともに「VERDY vs FC TOKYO NEXT MATCH」という表記が盛り込まれていたほか、またクラブ公式サイトのトレーニングスケジュールでも、4/13(土)の欄で「対戦相手:ヴェルディ」と記載されている。

 ただ一方で、ネット上では東京ダービーの歴史やネット上での煽り合いなどをもとに、一部のファン・サポーターから「純粋にダービーを楽しみたい」といった意見も湧き起こっている。

 こうした声に対して、木村氏は「私は今回の東京ダービーは1ファンとして友達とプライベートで参戦します。今からとても楽しみです」と前置きした上で、以下のように東京ダービーの魅力を伝えている。

 「今から約20年前『東京』の名を冠したフットボールクラブFC東京としてJ1に昇格し、その規模を拡大してきた青赤軍団。そして、オリジナル10の誇りをかけてJ1に舞い戻った緑軍団。この2チームはいつの時代も、立場は変われど『追う者と追われる者』こんな面白いスポーツドラマは中々ない」

 また、木村氏は「もっともっと東京ダービーを盛り上げたい!」「このワクワクするお祭りをもっと多くの方々に知ってもらいたい」と自身の思いを発信。「アウェーでの味スタ初体験ですが、東京ヴェルディさんよろしくお願いします(※もちろん我らが青赤軍団が勝ちますけどね!)」と対戦相手に挨拶した上で、「この2チームの戦いに水を差すような行為は絶対にあってはならない」と、違反行為や誹謗中傷など、常軌を逸した言動をとらないようファン・サポーターに呼びかけた。

 FC東京、東京ヴェルディ、FC町田ゼルビアと、東京都内にホームスタジアムを構える3クラブが参戦している今季のJ1リーグ。3クラブはシーズン開幕前に「3クラブが切磋琢磨してサッカーで東京を盛り上げていく」「3クラブが協力して安心安全なスタジアム運営を行う」と共同宣言をしている。木村氏と同じく、多くのファン・サポーターが何も問題なくダービーマッチが開催されることを願っている。