ガンバ大阪所属GK一森純は、今月10日に行われた明治安田J1リーグ第3節延期分の横浜F・マリノス戦でフル出場も2失点。試合後には古巣である横浜FMサポーターの前で涙を流していたが、メンタリティーにおける両クラブの差を語っている。
一森は2020年にG大阪へ加入も、GK東口順昭からレギュラーを奪うには至らず。2022シーズン終了後に湘南ベルマーレからGK谷晃生がG大阪へ復帰すると、横浜FMへ1年間の期限付き移籍により加入。MLS(アメリカ・メジャーリーグサッカー)バンクーバー・ホワイトキャップスへ移籍したGK高丘陽平に替わる正守護神として、J1リーグ27試合でゴールマウスを守るなど、上位躍進に大きく貢献した。
横浜FMへき期限付き移籍期間満了により、今季再びG大阪のユニフォームに袖を通している一森。東口が右膝内側半月板損傷により開幕から出遅れる中、ここまでリーグ戦全試合でフル出場。日産スタジアムで行われた横浜FM戦では、シュート13本、枠内シュート5本を浴びて2失点とチームを勝利に導けず。試合後にはホームゴール裏へ駆けつけ、サポーターの前で涙を流しながら挨拶していた。
そんな一森は、G大阪OBの加地亮氏と対談で横浜FM在籍時に感じた“強者のメンタリティー”について持論を展開。G大阪公式YouTubeチャンネルで先月12日に公開された「CAZI散歩 第百九十五話」で、以下のようなコメントを残している。
「もちろん技術・戦術が特別なクラブだったので、そこに目が行きがちなんですけど、チャンピオンになるチームは、こういうことなんだなと。勝っても負けても、練習のテンションが変わらない。勝った時こそ、すごい要求される。そういう部分で(G大阪とは)違うと感じた」
また、同選手は加地氏から「常勝軍団って、勝っても(チームの雰囲気が)緩まないしね。勝ってもさらに勝ちたいから欲が強くなって、要求も強くなって(という感じ?)」と訊かれると、「そうですね。チームの雰囲気としては、やっていないヤツが浮いてくるみたいな感じですね」と、横浜FMのリアルを語った。
横浜FMでのプレーを経て、一回り成長した一森。現所属クラブへ自身の経験を還元することが求められるが、本人は「いきなり自分が思っていることを言っても、(他の選手に内容が)絶対に入って来ない」と慎重な姿勢を見せている。