冨安健洋 写真:Getty Images

 アーセナル所属DF冨安健洋は、今月10日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝1stレグのバイエルン・ミュンヘン戦で、ベンチ入りも出番なし。先月開催に北中米W杯アジア2次予選・北朝鮮戦で日本代表メンバーから外れるなど、コンディション回復に注力していたが、ここに来て再負傷の可能性が現地で報じられている。

 冨安は今年1月のAFCアジアカップ参戦後、コンディション不良により数試合を欠場。先月11日に全体練習へ復帰したものの、北朝鮮戦には招集されず。森保一監督は北朝鮮戦のメンバー発表会見で「彼はまだプレーしていない。選手ファーストで考えなければならない。今回は怪我のリスクを考えて、どれだけのプレーができるのか確認できていないので招集外にした」と、同選手のコンディション回復を後押ししていた。

 先月31日のプレミアリーグ第30節マンチェスター・シティからリーグ戦3試合つづけて途中出場の冨安だが、バイエルンとの大一番では出番がなかった。

 試合後、英紙『イブニングスタンダード』は「冨安は今月14日のプレミアリーグ第33節アストン・ビラ戦を欠場する」とリポート。「彼は依然としてふくらはぎの問題に苦しんでいる」と綴ったほか、4月いっぱい公式戦のピッチに立たない可能性もあわせて伝えている。

 冨安がバイエルン戦でプレーしなかったことに対しては、現地識者から疑問の声が噴出。アーセナルOBのイアン・ライト氏はポッドキャスト番組『ライティーズ・ハウス』で「ミケル・アルテタ監督左サイドバックのヤクブ・キビオルをハーフタイムで下げて、オレクサンドル・ジンチェンコを投入したが、自分ならば冨安に重要な役割を与える」と私見を述べていた。

 アーセナル加入以降、ふくらはぎの負傷により少なくとも3度の戦線離脱を余儀なくされている冨安。バイエルン戦出番なしの裏には、アルテタ監督によるリスク管理があったと考えられる。